RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

誰かが私にキスをした@109シネマズ川崎 2010年3月28日(日)

何と無く悪い予感はしていたのだ。
事前情報をキチンと取った上で観に行かないと、
こういった思いをする、という反面教師になった。

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二日前にWeb予約をした時に、スペシャルシートの、
しかもど真ん中が、あっさり取れてしまった。
果たして、キャパ121席の【シアター5】は四割以下の入り。

堀北真希』だし『松山ケンイチ』だし、封切り僅か三日目だし、
よもやと思っていたのだが・・・・。

ちなみに、
『松ケン』=『松山ケンイチ
マツケン』=『松平健
なんだって?奥が深いなぁ。


アメリカンスクールに通う『Naomi(堀北真希)』は階段で足を滑らせた拍子に、
頭を強打し、過去四年分の記憶を失ってしまう。
そこから、彼女を慕う三人の男性との愛と葛藤の日々が始まる。
果たして、その恋の行方と彼女の記憶はどうなるのか・・・・。


〔アメグラ〕の世界観をそのまま日本のアメリカンスクールに置き換え、
元々英語で書かれた科白を、まんま日本語に換骨奪胎したぎこちない脚本。
有り得ない登場人物の造形に生活環境。
少女漫画の世界ならいざ知らず、まるっきり感情移入できない。
ご都合主義に展開し、全五十二話の物語を、
無理矢理二時間に纏めてしまった省略感。

はっきり、ドン引きしながら観ていたが、エンドロールに
いくえみ綾』がクレジットされていることで得心が行った。

成る程、少女漫画の世界を、丸ごとスクリーンに定着させる試み
だったのであれば、それは成功。

主人公が記憶を無くすのは、過去をリセットすることで、
「Boy Meets Girl」を成立させるための古典的な手法であると。
タイトルも結末が判ってみれば、言い得て妙で、
ここだけは感心。

それにしてもお粗末な内容。
はっきり言ってスタッフのマスターベーションに過ぎず、
こちらは置いてきぼりである。
お願いだから、こんな映画、作らないでくれ。