RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

うさぎドロップ@109シネマズ川崎 2011年9月10日(土)

席数72とさほど大きくない【シアター10】だが、
九割方は埋まっている。

客層は、先ずカップル、次いで女性の二人連れ、
そして幼子を連れた親!!
自分みたいなおぢさんが独りで来ているのは、
レアケース。

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親元を離れて独り暮らしの『河地ダイキチ(松山ケンイチ)』
は、葬儀の場で亡祖父の隠し子『鹿賀りん(芦田愛菜)』を
「自分が引き取り、育てる」と勢いで言ってしまう。

彼女を押し付けあう親戚達の態度に、
業を煮やしてのことだった。

当たり前だが、子育ては始めての経験。
その日から、『ダイキチ』の奮闘が始まり、
遂には、保育園の送迎時間に合わせるため、
勤務先に配置転換を願い出るほど入れ込んで行く。
その甲斐あってか、『りん』との間には、
少しづつココロが通い始めるのだが・・・・。


『りん』を引き取るまでの描写は扇情的だが、
それ以降は、ことさら大きな出来事が起るわけではない。

子育てをしたことがある人間なら、
誰にでも一度は経験するエピソードを
実に淡々と積み重ね、
その語り口は、かなりあっさりしている。

そんな中で『ダイキチ』と『りん』の関係性が、
何時の間にか築かれてしまうのは、寧ろあっけないほど。

保育園への送り迎えで奮闘するシークエンスを繰り返すのは、
笑いを取るための一種王道の手法だが、
此処では、効果的とは思えない。

長巻の原作の冒頭部分だけを
(意識的に)切り取っているいるため、
なんとな~く、ココロが暖かくなる、
幸せな気分になる映画として収斂してしまっている。

以降の二人の関係性を予感させる
何がしかのエピソードでもあれば、
多少はメリハリのある作品になったかもしれないが、
まあ、それはムリというものか。


それにしても『芦田愛菜』ちゃん、
可愛い、カワイイ、かわいい。

けして美人では無いけれど、
くしゃっとした感じが、尚良い。

こんな娘におねだりされたら、
おぢさんは大抵の事は、
聞いてあげちゃう、絶対に。