封切り四日目。
席数191の【CINE 10】の入りは二割ほど。

上海の時計店で修理工として働いている日本人青年『良(三浦春馬)』は
ふとしたきっかけで『ルーメイ/ルオラン(リウ・シーシー)』の一卵性双生児の姉妹と親しくなる。
姿形は瓜二つだが、性格は陰と陽ほども離れている二人。
ふとしたきっかけで『ルーメイ/ルオラン(リウ・シーシー)』の一卵性双生児の姉妹と親しくなる。
姿形は瓜二つだが、性格は陰と陽ほども離れている二人。
『ルーメイ』の婚約者『ティエルン(ジョセフ・チャン)』も含めた四人は、
夫々の葛藤を抱えつつも、日々を過ごしていたが、
姉妹で出かけた旅先で事故に遭い、一人は亡くなり、一人が生き残る。
生き残ったのは『ルーメイ』だというのだが・・・・。
夫々の葛藤を抱えつつも、日々を過ごしていたが、
姉妹で出かけた旅先で事故に遭い、一人は亡くなり、一人が生き残る。
生き残ったのは『ルーメイ』だというのだが・・・・。
やや使い古されたテーマではあるけれど、
本作では姉妹の記憶が最初から意図せずして混交していることが
一つのキモになっている。
本作では姉妹の記憶が最初から意図せずして混交していることが
一つのキモになっている。
前半かなりの時間を使い、『良』と『ルオラン』の距離が
少しずつ縮まって行く過程が描かれる。
少しずつ縮まって行く過程が描かれる。
何となれば、元々『ティエルン』は『ルオラン』と付き合っていたのだから。
また『良』にしても、過去の亡霊を引きずっており、
それがタイトルにある「五分前」に表現されているのだが、
この設定が後々の幾つかの描写の伏線となっている。
それがタイトルにある「五分前」に表現されているのだが、
この設定が後々の幾つかの描写の伏線となっている。
後半はほぼ、生き残ったのはホントはどちらなのか?
の解明に費やされる。
の解明に費やされる。
思わせぶりなヒントは幾つも提示されるが、劇中の男性達は勿論、
観客の側も、はっきりと断定できる決め手には至らない。
観客の側も、はっきりと断定できる決め手には至らない。
『ルーメイ』(と、思われる女性)にしても、
周りから幾度となくホントはどちらなのかの確認をされる内に、
次第に自己の存在が揺らぎ始める。
周りから幾度となくホントはどちらなのかの確認をされる内に、
次第に自己の存在が揺らぎ始める。
冒頭から描かれている様に、二人の記憶や体験は
どれがどちらのものかは曖昧で、
これは自分に置き換えてみればすぐにも判ることだが、
成長してから見た昔の写真から、過去の記憶が形成されてしまう
そんなことが、ただでさえ結びつきの強い姉妹には
頻繁に起きており、本人達でさえ彼我の境界はぼやけていることが
折にふれ語られる。
どれがどちらのものかは曖昧で、
これは自分に置き換えてみればすぐにも判ることだが、
成長してから見た昔の写真から、過去の記憶が形成されてしまう
そんなことが、ただでさえ結びつきの強い姉妹には
頻繁に起きており、本人達でさえ彼我の境界はぼやけていることが
折にふれ語られる。
それにしても、幼い頃の二人の服装が「赤」と「黒」なのは象徴的で、
ルーレットやトランプの色を含め表裏一体なコトのメタファーとみた。
ルーレットやトランプの色を含め表裏一体なコトのメタファーとみた。
もやもやとした気持ちを抱えながら向かえるラストシーンは
かなり余韻の残るものではあるけれど、
これはこれでアリかと。
かなり余韻の残るものではあるけれど、
これはこれでアリかと。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆。
エンドロールをながめていると
原作は「A面」と「B面」に分かれているようで(どこかで聞いた話しだ)、
そちらではどんな展開になっているのだろう。
原作は「A面」と「B面」に分かれているようで(どこかで聞いた話しだ)、
そちらではどんな展開になっているのだろう。
本作はあくまでも、基本設定だけを頂いた感があるけれど。