RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

天神万華鏡@渋谷区立松濤美術館 2014年12月28日(日)

「常盤山文庫所蔵 天神コレクションより」の副題が冠されている。
一般の入場料は400円

会期は前・後に分けられ、
~本日までが「前期」、3日(土)までの中休みを挟み、
1月4日(日)~25(日)が「後期」で、一部展示替えあり。

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入場した途端に、思わず「おおっ」と
(心の中で)声が上がる。

展示ケースの中には『天神様』の掛け軸が
ずら~りと並んでいる。

ざっと数えて十を越え、有り難い有り難い、
順に拝んで行くだけで、それだけで学問成就の霊験あらたかな気になっちゃう。

時代も室町~江戸期と長期に渡り、更には
『光起』や『其一』の作品も混ざり、圧巻。

何れもが坐して笏を持つ共通のスタイルながら
描き手の解釈からだろうか、座り方や顔の向き、
そして束帯などは様々だ。


しかし、歩を進めて行くと、それらの表現とは全く異なる
一幅にぶち当たる。
それが〔網敷天神像〕。
現存する最古の「天神」像らしく、南北朝時代の作。
こちらの主人公は、口を噛み、憤怒の形相を浮かべている。

勿論、歴史上は、この表現の方が正しい訳で、
それを鎮めるための「天満宮」なのだからな。


二階には主に江戸期以降の浮世絵が多数。

江戸の「天満宮」を題にとったもの、
歌舞伎の演目に題をとったものと、
より庶民に親しまれる存在としての「道真」がたっぷりと並ぶ。

目にも鮮やかでこれは楽しい。


年末の最終日ということからか
場内はかなり閑散。

しゃべりまくる人達の声が却って響いてしまうが、
ま、許容範囲。ストレス無く鑑賞できた。


年内の美術館・ギャラリー巡りも、これにて打ち止め。
来年は本展の御利益がたっぷりとあると嬉しいなぁ。

そうそう、入場記念として、「鉛筆セット」が頂けます。
これも楽しいオマケかも。