この歴史の流れが頭に入っていると、
本展を観る角度もまた違って来るかも。
本展を観る角度もまた違って来るかも。
戦前・戦中は、それらの国々からも多くの留学生が来日し、
『藝大』でも日本人と共に研鑽を積んだのだろう。
『藝大』でも日本人と共に研鑽を積んだのだろう。
その中から、台湾からの留学生をピックアップし、
在学中の作品と、その後の活動を十四人に絞って紹介している。
在学中の作品と、その後の活動を十四人に絞って紹介している。
入って直ぐは「自画像」のコーナー。
夫々の「所蔵」元を見て行くと面白い。
夫々の「所蔵」元を見て行くと面白い。
作品の素材もしかり。
キャンバスや板は当然として、
絹本に画かれた油彩が一点ある。
キャンバスや板は当然として、
絹本に画かれた油彩が一点ある。
『劉錦堂』の〔芭蕉図〕。
「芭蕉」と言うからには『松尾芭蕉』かと、
日本人なら思ってしまう、黒い袈裟を着た人物が
正面を向き、座禅を組んでいるし。
しかし、その面立ちは〔魁!!男塾〕の『江田島平八』塾長にしか見えず、
どう考えても違うよね、これは。
「芭蕉」と言うからには『松尾芭蕉』かと、
日本人なら思ってしまう、黒い袈裟を着た人物が
正面を向き、座禅を組んでいるし。
しかし、その面立ちは〔魁!!男塾〕の『江田島平八』塾長にしか見えず、
どう考えても違うよね、これは。
三人の女性が描かれている〔台湾遺民図〕は、
最初「三美神」や〔智・感・情〕かとも思ったが、
真ん中の女性の額には白毫があり、
更に左の掌には眼も描かれていて、
どうやら〔MONSTER〕ですかい?
最初「三美神」や〔智・感・情〕かとも思ったが、
真ん中の女性の額には白毫があり、
更に左の掌には眼も描かれていて、
どうやら〔MONSTER〕ですかい?
最も最新の画が1947年。
戦中の作品は日本統治の影響が、やはり色濃い。
それが1945年の『李石樵』の〔市場の入り口〕になると
一気に洋風な空気が画面いっぱいに充満する。
戦中の作品は日本統治の影響が、やはり色濃い。
それが1945年の『李石樵』の〔市場の入り口〕になると
一気に洋風な空気が画面いっぱいに充満する。
彼等もまた、母国と日本の狭間で
剣呑な空気に巻き込まれながら懊悩し、
制作をしていたことが、
画面を時系列に並べることで理解できてしまう。
剣呑な空気に巻き込まれながら懊悩し、
制作をしていたことが、
画面を時系列に並べることで理解できてしまう。