RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

サイド・エフェクト@TOHOシネマズ六本木 2013年9月14日(土)

席数108の【ART】は満席。

「R15+」であることから
お子様は居ないが、客層は老若男女
幅広い。


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インサイダー取引で収監されていた夫『マーティン(チャニング・テイタム)』が
四年ぶりに出所し、再び夫婦の生活に戻って以降
妻の『エミリー(ルーニー・マーラ)』は以前の鬱状態が再発し、
発作的に自殺を図る。

担当医となった『ジョナサン(ジュード・ロウ)』は
求めに応じ新しい向精神薬を処方するが
それにより彼女に夢遊病の副作用(=サイド・エフェクト)が出始め、
ついには無意識のうちに夫を刺殺してしまう。

同僚を含め世間からの指弾を浴びる『ジョナサン』だが、
事件を調べて行くうちに、不可解な思いを抱くようになる。


やはり『ソダーバーグ』と唸らされた。

隙の無い、破綻の無い造り込みである。
通常、この類の作品は思い返して見ると
後で「あらら」と思うシーンが出て来るのだが、
本作ではそれが見当たらない。

二転三転する状況は先の見込みが読めず
(実際には薄っすらと、見当が付きはするのだが・・・・)、
事実を提示された時には「おお」と感嘆の声が上がる。


ただ、一方で、描写は坦々と進み
盛り上がりや抑揚等の側面は欠けており、
その点は僅かな不満として感じられる。

また百分とやや短い尺に押し込まれたため、
最後の十分間は急ぎ過ぎ、描写足らずの感がある。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。

脇役やちょっと出の人物にも
それが伏線として扱われる、真っ当な意味づけが
付加されている。

流石と言うべき、手練れの技ではある。