RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

インターステラー@TOHOシネマズ川崎 2014年12月1日(月)

封切り二週目。
席数158の【SCREEN3】の入りは六割程度。


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三時間を超える長尺をインターミッション無しで
飽きさせずに一気に見せ切ってしまうのだから、
クリストファー・ノーラン』の剛腕は大したもの。

しかし、その中身はと言えば、
何時か観た「あの作品」達の記憶が充満する
コラージュ映画。
目新しさがないのが、相当の璧のキズ。

プロットの主線からして、
滅びつつある地球を脱して移住可能な星を探す
などは手垢が付いている。


イントロダクションとして、ある異変の描写がある。

しかし、それはアメリカの極く狭い範囲に限定され、
国全域のハナシであるところがさっぱり見えて来ない。

特定の州の危険を全世界的に敷衍させようと言うコトが
しっくりと来ない。


人類の居住に適した新しい星を探しに出るところからは
更に凄い。
宇宙戦艦ヤマト〕でしょ
〔2001年宇宙の旅〕でしょ
スターウォーズ〕でしょ
〔エイリアン2〕でしょ
機動戦士ガンダム〕でしょ
過去のSF名作からの引用やエピソードの焼き直しが出て来る出て来る。

よくもまあこれだけのことができたと
違う意味で感心してしまう。

中途『スターシャ』が出て来るかと思ったもん、正直。


モノリス」を思わせるAIの
『TARS』と『CASE』だが、『HAL』と『C-3PO』の中間の位置付けか、
それにしても可愛くない。
抑揚の無い声でジョークを言わせたのは素晴らしいけど。


物語の中核を成すある仕掛けについては
中盤に差し掛かる前に、ほぼ想定が付いてしまう。

ただ、どのような経緯でそこに到ったのかは
全く予想も付かず、
二転三転する流れは唯一の見せ場で、
良く出来ていたかも。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。


この基本プロットで
製作費200億を集めてしまう力量に先ず感心し、
次いで、手に汗握らせながらラストまでぐいぐいと引っ張る力技にも感嘆する。

つくづく得難い才能だと思う。