RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

生誕130年 ユトリロ展@日本橋 高島屋 8階 催会場 2013年6月22日(土)

一般の入場料は1,000円だが、今回は招待券を頂いた。

そうでなければ、九割方訪問しない類の展覧会。

だって、混雑は目に見えてるし。

会期が6/12(水)~24(月)と短いことも拍車をかけているんだろうが、
場内は中高年の女性を中心に、ひと・ヒト・人。

それでも、壁面から少し離れて歩を進めれば
鑑賞にさほどの不便は感じない程度。


日本未公開も含め、総展示数は八十弱と相当な数。

加えてモチーフが同一なので、
場内の真ん中に立ってぐるりを見渡せば、
巴里の街角の気配が立ち上がって来る。


で、本展なりの工夫が幾つか。

ユトリロ』本人の写真が数点。
歳を経る毎に、アルコールに冒されて行く外見が見て取れる。

描かれた場所の、現在の写真も添付され、
余りの変化の無さに却って驚いてしまう。

市街の中心部のはずなのに
数十年を経てもこの変わらなさは、
街並みに対しての彼の国に考え方の現われ
なんだろう。


そして『ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット』を題材にした作品だけでも
一体、何点が展示されているのよ?
と言った中に、一枚だけ、ぽつんと花の画。

青い花瓶の花束〕。

白い壁の街には、多くの人も歩いているのに
寂寥感が漂っている。

しかし、本作からは暖かささえ感じてしまう。

一服の清涼剤。