RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方@ヒューマントラストシネマ渋谷 2010年10月3日(日)

この劇場、Webや電話での事前予約制を採っていないため、
人気作が集中する間は、窓口が長蛇の列となる。

で、今日も、
君に届け』『カラフル』『劇場版 機動戦士ガンダム00』が併映
されているため、とんでもない混雑。
若年層が、姦しく集団で並ぶ並ぶ。
一体、窓口に辿り着くまで、何分待つのだろうか。

最大の、三を開けてくれてはいるものの、
流れは遅々として進まない。

漸く指定席に交換し、入場しても席数60の【シアター3】は
満席の上に、壁際には補助椅子も設けている。
全席指定の劇場で、初めて見る光景です、これは。

制作に名を連ねる『共同テレビジョン』は『CX』の関連会社。
そのためもあってか、前売り券が相当数々のルートで流れるのだろう、
新橋のディスカウンターでは定価を大幅に割る、850円で売られていた。

殆んどの上映館では、あっと言う間に終映。
都内では、もう此処しか上映されていないと来れば、
混むのも道理だわなぁ。

なので客層も、正規ルート以外でチケットを入手したであろう人々多し。
中途で酒を買いに出、頻繁に呑み続ける人。
(事前の注意があるにも拘わらず)携帯を頻繁に開く人。
そして、何と無くホームレス然としたおじさん。
集中して観られませんぜ。


おっといけねぇ、肝心の本編はと言えば。

新しさは欠片も無く、過去の遺物を継ぎ接ぎした脚本。
芸達者の中に、素人然とした、役者とも言えない数人。
背景やディティルが、とっても現実には有り得ない描写の数々。
浅く、揺らぎがちな人物の造形。
玉葱を微塵にするだけの『マキダイ』と、
評価できる点は欠片もない。
要は、全てがバラバラで、纏りの一片も無い。
幾らファンタジーとは言え、もちょっとキチンと考証した方が良いのでは。

〔ロープ〕を手本にしたであろう、画面転換時の手法と、
ラスト前の期待を裏切る仕掛けだけは拾いモノか。
ただ、これ程長い1時間45分は、嘗て無かった。

なので個人的な評価は、
〔誰かが私にキスをした〕
と並ぶ、本年度の群を抜く最低ランク。

これは、最早、「映画」と呼ぶことすら恥ずかしい。

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