RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

陽だまりの彼女@TOHOシネマズ渋谷 2013年10月14日(月)

封切り三日目。

席数297と当該シネコンで最大の
【SCREEN3】の入りは満員の盛況。

で、入場者の99%は女性(しかも平均年齢低いし)。

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ちらほらと見かける男性は女児を引率する父親、
または恋人に引っ張られて来た男性と思われ、
自分のようなおやぢが単身で観に来ているのは
ほんの五人程度(数えちゃいました)。

恐るべし「ジェイ・ストーム」の威力。


そして本作は、珍しく原作を
ほぼ一年前に読んでいる。

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書評に釣られたのだが、
ミステリーの要素をも取り込んだ
比較的な良作であるのは確か。

なので、映画化時の煽りは
少々行き過ぎの感がある。


広告代理店に勤める『奥田浩介(松本潤)』は取引先の
下着メーカーで中学生の時に同級生だった『渡来真緒(上野樹里)』に
偶然出会う。

往時はとってもどんくさく、同級生のいじめの対象になっていた彼女が
美しく、しかもデキる女性に変貌したことに戸惑う『浩介』。

やがて二人は付きあいだすのだが、
『真緒』はその謎めいた過去も含めて、
普通のヒトとは何かが違っていた。


正直あまり期待せずに観に行ったのだが、
予想に反し、かなり良く出来た一本に仕上がっている。

原作は『真緒』にまつわる幾つかの謎や
意味ありげな言葉・行動を積み上げ、
ラストに近付くと「成る程あれが伏線だったのね」と
判る手法を取っている。
本作はモンタジューを上手く重ねることで
それを無理なく展開している。

更には、彼女の浮世離れ常人離れした細かい仕草や言動も、
映像化されたことで、より際立つ効果も派生している。

その意味で『上野樹里』のキャスティングは成功と言える。


全体を通して見れば、最初から最後まで
とっても甘いデザートを食べ通した造りではあるが、
これはこれでアリと思った。

終映後に少女達が
「私、あと二回くらい観に来ようかな」
「○○ちゃんは、前売り三枚買ったってよ」
なる会話を交わしていた。

一時だけスイートな世界に浸れると共に、
散りばめられた伏線を(原作を読まずに)拾い集めるには、
成る程、最低あと一回は映画館に来る必要、あるだろう。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。

それにしても『真緒』の少女時代を演じた
葵わかな』ちゃんが可愛くて可愛くて、
おぢさんは、こんな娘が欲しかった・・・・。