RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

インポッシブル@TOHOシネマズシャンテ 2013年7月14日(日)

席数190の【CHANTER-3】は満員。

封切り一ヶ月経とうとしているのにこの状況は
たいしたものだが、同館で上映されていた他の作品も
似たような混雑具合で、目当ての作品が満員だから、
評判も悪く無さそうな他作へ流れる、と言ったことも
起きているのかもしれない。

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2004年12月の「スマトラ島沖地震」により発生した大津波により
離散してしまった欧米人(実は、この要件が本作のキモ)家族が
再び一つになるまでの顛末が描かれ、
映画の冒頭、(例によって)「真実の物語」であることの提示や、
エンドロールでは家族の実際の写真等も流され、
涙を振り絞る仕掛けが満載となっている。


とは言うものの、観終わっても素直に感動できない自分がおり
本当の悲劇や嘆きは、亡くなったしまった人達や家族を失ってしまった側にあり、
寧ろ、その方が大多数であっただろう。

当該家族は欧米人であるというだけで特別な待遇を受け、
献身的に彼等を救おうとする現地の人達の行いは淡々と描かれ、
寧ろ家族が邂逅出来ないシチュエーションを作ることを助長しているかの様な描写は
観ていて不愉快にさえなる。

再び巡り合うまでの困難さが大きいほど、最後の感動も強くなるわけだが、
アリがちなすれ違いや、
他人に善を施すことで却って自分達が窮地に落ち込むシーンもステレオタイプ
ありきたりなエピソードが詰め込まれている。


また、再会自体も、取って付けた様な偶然で、如何にもな造りには、
かなり鼻白んでしまった。


評価は☆五点満点で☆☆☆★。

津波を再現したスペクタクルシーンや、
怪我を再現した特殊メイクは大したものと思ったが、
個人的には
典型的な映画化する意味が分からない作品に分類される。