RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

TWS-Emerging 147/148/149@トーキョーワンダーサイト本郷 2010年11月21日(日)

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147 鎌田友介 「OTHER PERSPECTIVES」
148 吉田夏奈 「Beautiful Limit -果てしなき混沌への冒険-」
149 中山 開 「欲しいもの、リストに追加する」
今回の三展はかなりの良作揃い。


特に『鎌田友介』は二階の全フロアで展開。
近寄ってみれば確かに、計十二本の細い木の棒で構成された平面の集まり、
ところが離れて見ると、立体を組み合わせた造形に変貌する。
エッシャー』の画の様に、錯視を利用したなんとも楽しい作品。
離れたり、近寄ったリ、内に入ったり。
しゃがんで見上げたり、目を細めて見たりと、
色んな角度・距離から眺め、かなりの長時間を見入ってしまう。
人間の目って、何て騙され易いんだろうと、
何時もとは異なる感慨を抱かせる、しかしシンプルなカタチ。


『中山 開』には笑わせて貰った。
本来であれば、背景に隠れている欲望を、そのまま
画の表面に表出させている。
〔文京区役所の為に〕と題された30号の作品。
同区のマークが立体的に大きく描かれている。
「作家肉筆油絵」の注釈と共に、15万円のプライスが添えられる。
「わははは」これ「買い上げてくれっ」という意思表示ですか?

それ以外の作品も「○○を売って、□□を買いたい」のオンパレード。
極めつけは六枚の連作。
ピースに分割され
描かれているのは風景と車。
どうやらその車を買いたいらしい。
一枚あたりの売価は26.5万円。
画の縁にも、ちゃんと価格が明示されている。
これが一括購入だと159万円って、
全然ディスカウントになってないじゃん。


『吉田夏奈』の作品は偏執狂的に巨大。
描き込みも精細。
圧倒されてしまう。


今年の”Emerging”も、後一回を残すばかりか。
一年が経つのは、何て早い。