RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

魔舞裸華視 MABURAKASHI by 森村泰昌@epSITE 2009年10月3日(土)

【epSITE】は『EPSON』が主催するギャラリー
新宿の【三井ビル】の中にあるので、先の【損保ジャパン】とは至近。

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が、本展が開催されている【ギャラリー1】は、今日をもって閉鎖。
これが最後の展覧会になる。

本展示内容は大きく二つに分かれる。
何れも、お得意のコスプレしたセルフポートレートではあるのだが、
一つは『フリーダ・カーロ』にオマージュを捧げたもの。
もう一つは、掛け軸や巻物と言った日本的な世界を取り込んだもの。

前者は会場の壁紙や写真の円形の縁からして、
ラテン系のにぎにぎしさがぷんぷんと漂って来る。
フリーダ・カーロ』本人に扮して写真納まっている『森村』が
(例えば)持っているオウムは、良く見ればセルロイドの紛い物。
キッチュな怪しさ満載である。
何れも同じ様なポーズと化粧で、背景や扮装を変えながら、
何枚も展開されている。

あの、有名な〔The Broken Column〕に扮したものもあるが、
それも独特の解釈が施され、一種違った作品となっている。


後者は、例えば〔信貴山縁起〕絵巻の登場人物に扮して、
掛け軸の中に本人がいる。
絵巻物では、映画のポスター(例:〔風とともに去りぬ〕)の前に、
主人公に扮した『森村』本人がいるのだが、ポスターに写っているのも
同一人物という二重構造。
三尊像を現代の衣装で、曼荼羅的な表現で再現してみたりと、
はっきり言ってバカである。

しかし、こんな楽しい企画をやってくれる場所が無くなるとは、
ホントに惜しい。
今後は【ギャラリー2】に統合されるそうだが、期待できるのかなぁ。


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同期間の【ギャラリー2】は”伊藤 昭一写真展「私の東京」”。
タイトル通り、大阪から出て来た作者が、
東京の各所をスナップ風に撮影している。
一通り観て、有名な句が頭に浮かんだ。
「咳をしても一人」。