【みすじ通り】から『いってつ』の脇の
細い道に入って行く。


看板がなければ、ここに店舗があるとは気づかぬだろう。
入り口の造作は古風。
店内も四人掛けのテーブルが二卓に五人掛けが一卓と小体。
11:30の入店で先客は一。その後
食べ終わって出るまでの来客は二。
オーダーは各卓に置かれたメニューを見て直接。
会計は食後に厨房脇の帳場で。


時節柄、夏用のメニューも用意されている。
食したのは、
大もり。
値段は950円。
ほんの3分ほどで、
蒸籠に盛られた蕎麦、汁、薬味が供される。

大もりの割には、蕎麦の量はさほど多くはない。


麺は細、ストレートで
エッヂがきりっと立つ。
瑞々しい麺肌に芯にはコシ。
するっと手繰れば涼やかな喉越し。
ぷっつとした歯切れで、
蕎麦の香りがじわんと広がる。

汁は黒々とし、極鹹。
素材由来の酸味も強く、
ほんのちょっと漬すだけで
十分に味が乗り移る。
薬味は多めで、
とりわけ山葵の辛味は効いている。

蕎麦湯は土瓶に入り置かれるので、
蕎麦猪口に注げば白濁しとろんとした舌触り。
美味しい。
評価は、☆5点満点で3.5(☆☆☆★)。
種モノをとも思ったが、
値段を見て躊躇する。
蕎麦も時勢には逆らえぬのだなぁ。