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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

損保ジャパン美術賞展 FACE 2013@損保ジャパン東郷青児美術館 2013年3月24日(日)

事前のディスカウントチケットの入手が叶わず、
正規料金の500円を支払い入場する。

「選抜奨励展」を引き継いでの、
新規蒔き直しのコンペティションの第一回。

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計69点が展示され、
会期は~3月31日(日) まで。

入って直ぐの部屋には
入賞者九人の作品が並ぶ。


中でも、『髙木彩』『田中千智』と言ったところは
以前からチエックしていた作家さんではある。

では、画風や技術に長足の捗りが感じられるかと言えば、
それ程でもない。

比較的見慣れた情景である。


『近藤オリガ』の〔思いに耽る少年〕は昨今の細密画の様だが
実はそうでない。

〔最後の晩餐〕をバックに籐椅子に座り僅かに俯く彼は、
一見仔細だが、近寄れば、細部はぼうとしている。

しかし、椅子の背に架けられた白い布は
天使の翼にも見え
精神性の強さが感じられる。


入選者の中では

『寺園俊子』の〔獲物・I got game〕。
ショートカットの若い女性が
自分の顔に傷を受けながら、
捕えて布で包み、紐で結んだ獲物を、
両手で掲げている。

game= (猟の)獲物、なので、
これからそれを食すのが筋だが・・・・。


『K子(田中佳子)』の〔泡々〕。

全自動洗濯機の水槽の中に、雑多な洗濯物に混ざり
小熊の縫い包みが天面を向き
シャボンの中に塗れている。

小さな黒いその眼は、
何か言いたげだが、さて。


当然かもしれないが、
入賞者の作品は頭抜けている。

今後も楽しみだ。