RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ジ、エクストリーム、スキヤキ@チネチッタ川崎 2013年11月23日(土)

本日が公開初日。

席数290と大き目の【CINE4】の入りは、
一割程度とかなり寂しい。

もっとも、
14:00~の回では、同館で舞台挨拶も行われているので
好事家であれば+1,000円して、そちらに廻るだろう。


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四十近くにもなって、いまだ居酒屋の夜のバイトで食いつないでいる
『大川(窪塚洋介)』の元を、大学時代のサークルの先輩『洞口(井浦新)』が
十五年ぶりに訪ねて来る。

彼等はサークル内のある出来事が契機で絶縁状態になっていた。

どういった会話の流れか、
二人は、やはり大学時代の知人『京子(市川実日子)』と
『大川』の同棲相手『楓(倉科カナ)』と車で小旅行に出ることになる。

その目的は海を見ることと、スキヤキをして食べること・・・・。


カテゴリー的にはロードムービーに分類される。
しかし、
『大川』と『洞口』、二人の間では始終、
不毛な、あまり意味の無い会話が交わされる。

確かに、それは、クスリとさせられる要素を多分に含んでいるのだが、
傍観者である我々は、間断無くそれを聞かされる。
此処を許容できるかどうかが、本作の評価の分かれ目になるだろう。

翻って、自分を顧みれば、確かに昔は、こんなつまらんことを
言い合っていたなぁ。

しかし、それをまんまスクリーン上で展開されても困惑してしまう。

更に女性が二人加わっても、大きな流れは変わらない。

『イヨネスコ』の不条理劇が、眼前に再現された様な
既視感に陥ってしまう。


本来であれば、芝居として展開される内容を
何の衒いも無く映画化してしまう。

三谷幸喜』作品でもありがちなのだが、
「映画」と言うものを勘違いしているとしか思えない
(ここいら辺はあくまでも感覚的なもので、
では「何が映画か?」と聞かれると、困っちゃうんだけど・・・・)。


評価は☆五点満点で☆☆★。

今年観た邦画の中では
最低ランクの一作。

何をしたかったのかがさっぱり判らない。

マルチタレントだからと言うそれだけで
監督をさせちゃあいけない典型例。

横道世之介〕の脚本は良かったんあだけどなぁ。