封切り三週目。
席数201の【CHANTER-2】は三割程度の入り。
客層は中~高年が多く、
男性なら独りだけ、
女性であれば二人連れと
判で押したようなパターン分け。
客層は中~高年が多く、
男性なら独りだけ、
女性であれば二人連れと
判で押したようなパターン分け。
終了時間を勘案すれば、
その後【銀座】で洒落たランチと
極め込むんだろうな、彼女達は。
その後【銀座】で洒落たランチと
極め込むんだろうな、彼女達は。
十八歳の誕生日に最愛の父親『リチャード(ダーモット・マローニー)』を
交通事故で亡くした『インディア(ミア・ワシコウスカ)』。
広い屋敷に、
反りの合わない母『イヴリン(ニコール・キッドマン)』、
少数の使用人と残される。
しかし、葬儀の日、
父の弟を名乗る『チャーリー(マシュー・グッド)』が現れ、
その日から三人の奇妙な同居生活が始まる。
交通事故で亡くした『インディア(ミア・ワシコウスカ)』。
広い屋敷に、
反りの合わない母『イヴリン(ニコール・キッドマン)』、
少数の使用人と残される。
しかし、葬儀の日、
父の弟を名乗る『チャーリー(マシュー・グッド)』が現れ、
その日から三人の奇妙な同居生活が始まる。
謎めいた影を引き摺る叔父。
更には周囲の人達が、
一人また一人と消えて行く。
更には周囲の人達が、
一人また一人と消えて行く。
彼女の周りで、何が起こっているのか。
隙の無い映画だ。
オープニングのスタイリッシュなタイトルバック、
エンドロール、
カメラワーク、アップの多用、
影や陰影の使い方、
鏡等の小道具、更には
音に到るまで
ぴったりと嵌っている。
エンドロール、
カメラワーク、アップの多用、
影や陰影の使い方、
鏡等の小道具、更には
音に到るまで
ぴったりと嵌っている。
物語は、『チャーリー』とは何者なのかという謎に加え、
誕生日のプレゼントの箱に一つだけ入っていた
用途の判らない「鍵」を巡って進行する。
誕生日のプレゼントの箱に一つだけ入っていた
用途の判らない「鍵」を巡って進行する。
その間に主要な登場人物の人となりが説明されるのだが、
必要最低限の情報だけを、それも会話の中で仄めかす程度に
知らせることで、謎は更に深い迷宮に入った様に混迷する
(まぁ、全体的に、科白自体が極端に少ないんだけど)。
必要最低限の情報だけを、それも会話の中で仄めかす程度に
知らせることで、謎は更に深い迷宮に入った様に混迷する
(まぁ、全体的に、科白自体が極端に少ないんだけど)。
中盤以降、次第に仕掛けが見えだした後で、
エンディングには予想を裏切る結末が待っており、
加えてオープニングシーンの意味だてまで
きっちりと理解できる造りは、
初脚本ながら『ウェントワース・ミラー』の冴えだろう。
エンディングには予想を裏切る結末が待っており、
加えてオープニングシーンの意味だてまで
きっちりと理解できる造りは、
初脚本ながら『ウェントワース・ミラー』の冴えだろう。
ただ、
ピースの様に散りばめられた伏線が次第に収斂していくさまは、
通常の映画であれば爽快感を伴うのだが、
本作に限っては不気味さが増して行く。
ピースの様に散りばめられた伏線が次第に収斂していくさまは、
通常の映画であれば爽快感を伴うのだが、
本作に限っては不気味さが増して行く。
翻って考えて見れば、
(いや、実際は、それが提示された時には薄々と勘付いていたのだが)
原題の〔Stoker〕は、マスコミで話題のそれでは無く
主人公達の名字。
(いや、実際は、それが提示された時には薄々と勘付いていたのだが)
原題の〔Stoker〕は、マスコミで話題のそれでは無く
主人公達の名字。
なので、本作は「血(脈)」をテーマにした作品であることが
初手から開陳されているわけで、
冒頭の場面で語られる『インディア』に備わった特異な能力も
それを補強している。
初手から開陳されているわけで、
冒頭の場面で語られる『インディア』に備わった特異な能力も
それを補強している。
タイトルを替えた日本の公開サイドは、
ある意味慧眼だったかも。
ある意味慧眼だったかも。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆。
男性であれば、ありがちな性格付けながら
女性であるだけで随分と違った見え方になると言う、
これは一種アイディアの勝利だろう。
女性であるだけで随分と違った見え方になると言う、
これは一種アイディアの勝利だろう。
『トニー』と『リドリー』の『スコット』兄弟が
制作に名を連ねているのも
頷けるものがある。
制作に名を連ねているのも
頷けるものがある。