RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

手練~巧術其之貳@スパイラルガーデン 2011年6月12日(日)

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「レントゲン」20周年特別企画は、これだけの陣容ながら
入場無料という太っ腹。

好きな作家が多数出展しているのだから、
何を置いても駆け付けるだろう。

それにしても、最終日乍、
場内は、かなりの空き空き加減なのは残念。

『龍口経太』の作品は観音開き仕様の屏風。
半眼の女性は下半身が裸なのは直近のモチーフ通り。
墨絵に薄い彩色は、常のものではあるけれど、
この大きさには圧倒される。

山本タカト』の作品は内腑が開かれている様な、
濃密な腐の気配が、しかし若さの中に漂う。

『平林貴宏』の眼帯、妖しい笑いは何時ものことだけど、
SF然とした描写はここで観たものと
同一の筈だが、やはり違和感アリ。

そして、
『諏訪敦』の〔どうせなにも見えない〕が、
どうにもこうにも素晴しい。
ハイパーリアルな描写。
頭蓋骨を掲げる、上半身ハダカの若い女性。
しかし、彼女の視線は頭蓋に結ばず、
在らぬ方向を見つめている。
それにしても、この面立ちの好ましさは
どうだろう。
濡れたような短めの髪、美しい瞳。
眼が吸い寄せられ、離れなくなってしまう。
この一点の為だけでも、今日来た価値はある。
硬・軟の質感も、眼から手に抜けて感じられる様だ。