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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

須田一政 凪の片@東京都写真美術館 2013年11月4日(月)

一般の入場料は600円だが、
招待券を事前に200円で入手済み。

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2階展示室で開催中。

風姿花伝〕〔物草拾遺〕〔恐山へ〕
〔紅い花〕〔東京景〕〔凪の片〕の六つのパートに分かれ
作品が展示されている。
総点数は二百強。


風姿花伝〕と言えば『世阿弥』だが、
ここでは日本的な原風景が
緊張感の中にキレ良く写し込まれている。


一方、〔物草拾遺〕や〔東京景〕は
計算の無い、街中から
するっと抜き取って来たスナップの連続。
観ている方も、気が緩む様に、
安堵の息を洩らしながら鑑賞する。


一転〔恐山へ〕は忌々しき雰囲気が満ち満ちている。
「恐山」とは言うものの、「下北半島」に在るそれに限定しているわけでなく
あくまでもシンボリックに使用されている様で、
日本各地に偏在する「恐山」的要素を
独自の視点で掬い上げている。
しかし、きっちりと、一連の流れとして見えるのが凄い。


〔紅い花〕は『つげ義春』だろうか。
ここでは本歌が持つ、やや淫靡な印象とは
どちらかと言うと乖離した作品群に見えるのだが。


そして〔凪の片〕は直近の作品。
静謐な印象が画面の端々に行き渡っている。


会期は~12月1日(日)まで。