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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

川合玉堂―日本のふるさと・日本のこころ―@山種美術館 2013年7月25日(木)

一般の入場料は1,200円だが、
今回は招待券を頂いた。

「生誕140年記念」の副題も冠され、
会期は~8月4日(日)まで。

前・後期に分かれ、現在は後半の
約八十点が展示。

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開館時刻からやや遅れて入場。
場内は既にかなりの人。
中高年の男女で埋まっている。

更には、学習体験だろうか、
引率された中学生の集団も入って来て
混雑の度合いが増す(ただ、この学生さん達、
かなりお行儀が良かったのは、救い)。

わざわざ平日の昼間を選んで来たのだが、
完全に計算違いだった。

なので、例によって順路を逆から、
タイトルと制作年だけを確認し、
丁寧で詳細な解説もすっ飛ばし
さらりと一巡、その後丁寧に個別にゆっくりと
人の頭が邪魔にならない画から観て廻る。


基本的には編年で並べられ、後ろになるほど
老齢期の作品。が、
いやいや、どうして、時としてはっとする
チカラ強い描写に出会い、
前後を比べた時の明らかな差に驚いてしまう。

また大正期に制作された〔紅白梅〕〔磯千鳥図〕は
当時流行の{琳派}の様式を取り入れたとのこと。
成る程、他の作品とは明らかに趣きが異なる
(落款にしても丸印で、同派を思わせるし)。

とは言うものの、一部の作品の岩肌の描写は
明らかに{狩野派}的だし、
〔石楠花〕に到っては『北斎』や『広重』の様に
主題の花が前面に大きく、風景は後ろに引いて描かれ、
こういった積み重ねが恬淡とした老境の描写につながって行くのだと納得、
キューレータの構成力にも関心する。

複数の『鵜飼』や『筧と水車』を題に取った作品は、
多少季節感が異なる向きはあるものの、
何れも涼しげ。
この時期に床の間に飾れば
一服の清涼さえ感じられるだろうにと、
喉から手が出そう(とは言っても、自宅には
床の間が無いが・・・・)。


最後の最後で『龍子』『大観』の三人で
〔松竹梅〕を並べて魅せるのは、
ある種のあざとさはあるけれど、
にんまりと笑って見入ってしまった。