RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

まるく@溜池山王:居酒屋

「秋刀魚が食べたい。秋刀魚が食べたい」と同行者が呪文の様に言う。
そうだね。旬だからね。
でも、今年は不良らしいから、扱っている店なかなか無いかもよ。
などと言いながら、それでも店先のメニューで確認すること数軒。
路地の中ほどに、《秋刀魚刺身》と書かれた黒板を発見。
刺身があるのなら焼きもあるだろうと、
入店したのが20時過ぎ。

店内は五席のカウンター、四人掛けのテーブルが三卓、
六人掛けが一卓。そして、表のテラス席にも一卓が用意されている。

我々の前には一組だけだったのに、あれよあれよと次々の来客。
21時頃には満員に。

厨房内は男性が独り。
それ以外にはお運びの女性が一人きりなので、
当然、料理や酒は滞る。

それでも、然程不満を感じなかったのは、
全てのテーブルの進み具合を確認しながら、
料理が途切れないようにした店主の配慮が有ったからだろうと、
その点は好印象。

店側も、この混雑は想定外だったろうから。
ま、こ~ゆ~時は、相身互いでしょ。


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突出しは《ポテトサラダ》

しかし、ひと手間掛かっており、
中には焼きほぐした鮭、更には鮭の子がトッピングされ、
それで塩分と旨味が増強されている。
酒にはぴったりのツマミだ。


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《鯵のなめろう

味噌はやや甘目ながら身が新鮮で、
くにゅりとした食感が堪らない。
半身毎に異なる薬味が添えられ
これは嬉しい。


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《秋刀魚刺身》

脂の乗りはイマイチだが、
逆に爽やかささえ感じさせる味わい。
生臭みは一切なく、これも上々の鮮度。


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《海鮮叩き》

どんなものが出て来るのだろう思っていたら、
切り落としを更に刻んでボール状にまとめたもの。
蛸・鮭・烏賊・白身・赤身と複数種が混ぜあわされ、
何とも面白い食感と味の組み合わせ。
何に当たるか、宝探しの様な趣向も面白い。


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《厚揚げ》

かなりの厚みがあるし、出来立てでほかほかとしている。
これも薬味がこれでもかと乗っている。
当節、葱も安くないだけにトクした気分。


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《焼き秋刀魚》

今晩の主目的。
網焼きではないし、刺身同様脂の乗りもイマイチだけど、
夏の終り・秋の到来を感じさせる、まさに旬の味。
今季お初だ。


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料理を出すのが滞っており、申し訳ない、と
店主からのサービス。

《蕗の漬物》と《海苔》

で、この海苔が厚みがあって香り良く、めちゃウマ。
そこいらのペラペラの品とは次元が異なる良品。
これは何枚でも食べたい。


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《出汁巻玉子》

これも出来立て。ほふほふしながら頂く、
自分好みの甘くない一品。
やや出汁が薄目だが、玉子の味を見るには
適度な塩梅だろう。


この後、本来なら炭水化物も摂りたいのだが、
この混雑では、出来上がりに時間が掛かりそうだねと、
切り上げる準備をする。

酒類は《プレミアムモルツ生》が550円、
日本酒は小さいグラスながら、下の受け皿までなみなみと注がれて
490円~。
ハイボールも490円~と、
かなりリーズナブル。

各人が5杯程度づつ呑んでの払いは
三人〆て1.3万円弱。

珍しく
通常平均と近似の金額になったが、
ま、そんなに食べてないからね。


評価は居酒屋基準で
☆五点満点で☆☆☆★。

「創作」とは店名に謳っているものの、
極めて真っ当な品を出す一店。

今度は、もっと空いている時に来て、
料理を沢山食べて見たい。

帰り際に店主がわざわざ出口まで来て、
「料理の出しが遅くなって申し訳ありませんでした」と
丁寧な詫びを述べる。

いやいや、客足だけは読めないから、
これはしょうがないですよね。