RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

一刻 前原冬樹展@Bunkamura Gallery 2014年5月31日(土)

三井記念美術館』での「明治の超絶技巧」が話題だが、
こちらは「平成の超絶技巧」

「失われゆく時が甦る」なる副題が冠されている。

先の作品群が、高価な素材をふんだんに使っているのに対し、
本展での主な素材は「木」と、その意味でも
時代を大きく離れている感はある。

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それでも、一度目にすれば、興味を惹きつけて止まぬ凄さ。

朴・橡・桧と、素材の樹は様々だが
何れも絶妙のカタチに切り出され
リアルな彩色を施されている。


鉄板の上に置かれた折鶴は
当然の様に「鉄」ではないし「紙」でもない。
しかし、その質感といったら・・・・。
触れるのは厳禁なので当然ムリだが、
その誘惑に抗うのに一苦労だ。


そして『礒江』の皿の上の骨ばかりになった小魚を彷彿とさせる一作は、
頭と尻尾、中間の疎らな骨、そして僅かに残った身と
焼き目の付いた皮。

思わず鼻を近づけて匂いを嗅ぎたくなるほどの
秋刀魚が其処に在る。

素晴しい!!


会期は~6月4日(水)まで。