RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

知られざるミュシャ展@そごう美術館 2013年11月24日(日)

一般の入場料は1,000円だが、
招待券を頂いた。

会期は~12月1日(日)まで。

「―故国モラヴィアと栄光のパリ―」なる副題が冠され、
入り口も、本展仕様に美しくディスプレイされている。

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会期末も近いし、本日はお出かけ日和だし、
当然の様に人気物件。

相応の混雑を覚悟して行ったのだが、
思いの外、もとい、想像していたほどの混雑ではない。

小さい目の作品が纏まって懸架されている場所では
確かに滞留が起こるのだが、
本展の主軸である大掛かりなポスター類は
かなりの余裕をもって並んでいる為、
人の流れはかなりスムースだ。


圧巻は六点が並ぶ『サラ・ベルナール』の舞台ポスター。
縦長の、実際の身長よりも大きく描かれたそれは
幾何的な背景を基に、登場人物の衣装を纏い、
一場面を演じる彼女が美し浮き上がる。

幾ら時間を掛けても見飽きることがない。
数点づつなら、過去何度も観てはいるが、
これだけ並べられると、それだけで圧倒されてしまう。


そして本展のもう一つの工夫、

画の基になった写真が完成版の作品と共に並べられている。

写真の中にはポーズをとる女性が艶めかしく写っているのだが、
実際の作品と引き比べると、顔は勿論取り換えられているし、
意匠は言わずもがな。

しかし、これで彼の作品を観た時に感じる
妙なアンバランスさの背景が判った気がした。

例えば、煙草を持つ指が女性にしては妙にゴツかったり、
花を掲げる腕がかなり逞しかったり。

場面場面で強調したい部分のパーツを意図的に
取り換えていたのだな。


それにしても、全体を俯瞰した時に感じる
{POPアート}や最近の{萌え系}との類似性。

矢張り『ミュシャ』、時代の麗しい先駆者だ。