RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

宵の口@赤坂:鳥料理

「鶏鍋が食べたいねぇ」などと話しながら、選りに選って、
候補の数店の中では一番高い一軒を予約する。

場所は【一ツ木通り】から
少し【TBS】方面に入った路地の一角。

かなり古い店構えだが、どうやら
元は異なる業態だったのを改装した様子。

19時半頃の入店。

入って直ぐは土間の様な空間。
テーブル席が配され、ここだけでも相当数の客が収容可能。
最早、何かしらの宴会が終盤のグループや訳有りそうな
中年のカップルなどがみられる。

障子で隔たれた奥には座敷が幾つか。
そこからもさんざめきが聞こえて来る。

脇には大きなガラス窓を通して、
ちょっと荒れた感じの庭も見える。

昔の家屋らしい造りだ。


例によってビールで喉を潤しながら
(これが、量は多くなく、値段も680円と、ちょい高め)、
仲居さんと話しながらオーダーを決めて行く。

ただ一品一品について「量、多いですよ」と
言われるのが、「そうかな」と言う感じだったが。


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《お通し》

豆腐にも見える一品と
煎餅様の一品。

何れもさっぱりとし、
素材の見当は付かなかったが、
出だしとしては、まずまずの先を期待させる美味しさ。


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《キャベツと鳥の塩昆布和え 800円》

東京で料理に塩昆布を使うのは珍しくないか。
こんもりと盛り上がり、
成る程量は多い。
味付けは薄い出汁と塩昆布のみ。
やはりさっぱりと頂ける。


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《ハラミの生姜焼き 500円》

この値段でこの内容は立派。
鶏のハラミは脂分も多く、ホルモンのシマチョウの様な食感。
臭みが一切ないのは、高熱にした容器に、一気に素材を流し込み、
短時間に高温で処理したためだろう。

生姜と醤油が効いており、当日食べた中では
一番の濃い味。

ムリをお願いして、ご飯を茶碗に一膳貰い、
肉を食べた後の汁の中に投入、良く混ぜて食べれば、いや~美味い。
日本人に生まれて良かった。


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《鳥の唐揚げ 1,000円》

葱を纏い、フリッターの様に揚がっている。
肉質は軟らか、そしてジューシー。
旨味のある肉汁が、じゅわりと沁み出して来る。
これも上々の出来。


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《鳥の焼き物 盛り合せ 中皿 1,800円》

箸休めの漬物のと共に、
正肉・手羽・砂肝が出される。

確かに正肉は量も多く、厚みもある。
皮目はぱりりと焼き上がり、
身はしっかり。
旨味も詰まっている。


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《鳥スープ炊き 2,500円》

これで三人まえ。
野菜類もたっぷり、肉もたっぷり。

最初食べている内は、あまり味を感じない。
しかし次第に、淡い旨味が口中にじわりと広がり
カラダに沁みて行く。

日頃ジャンクな濃い味を取っている我が身を省みて、
時々はこ~ゆ~淡泊な味が判るように、
舌を調整することが必要だと、改めて思った。


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《〆の雑炊》

麺の選択肢はなく、これのみ。

一旦、鍋ごと引き揚げられ、
玉子を投入されたものが供される。

とじ加減も絶妙だが、煮詰まったことで
先とは異なる鶏の旨味が表出する。

満足できる一品だ。


酒は中途から焼酎のボトルに変え(それが一番おトクそうに見えた)、
それでも四合瓶で4,500円。


お会計は〆て、約2.4万円。
珍しく通常平均に近い金額だが、
飲食の量を相当絞ったからな。
通常通りだったら、軽く一万円を超えていただろう。


評価は
☆五点満点で☆☆☆☆。

確かに鶏は美味いが、
場所柄と維持費、それと人件費が
かなり嵩んでいる印象。