RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

恋のロンドン狂騒曲@TOHOシネマズシャンテ 2013年1月14日(日)

席数224の【CHANTER-1】は八割程度の入り。
カップルや女性の二人連れが多く、
監督を好む層がよく現れている。


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イーストウッド』と並んで、毎年の様に
作品を量産する『ウディ・アレン』の新作は、
ホームグラウンドの【NY】を離れて
再び【ロンドン】を舞台にしているのだが、、
順番的には〔ミッドナイト・イン・パリ〕の一年前に(本国では)公開されている。

常の如く軽妙な会話で、物語は澱み無い。
会話とナレーションを主体にしての進行は
何時もどおりではあるけれど、
90分の短い尺にしては、随分と長く感じでしまう。
切れの良さに欠ける印象は拭えない。


此処では、二組の夫婦が登場する。

娘夫婦とその両親の、各々の
離婚と再婚、新たな交際相手との鞘当て、
感情の行き違いが描かれる。

しかし、そのエピソードの何れもが
取って付けた様で、中途半端。

いみじくも、話中のナレーションで語られる様に、
ただの空騒ぎが延々と繰り返され、
物語は唐突に終わる。

同監督のレベルからすれば不出来な部類。
一律的な『アレン』礼賛は、ここでは止めておくべきだろう。


制作順から考えて、
ミッドナイト・イン・パリ〕の評判の良さに気をよくした配給会社が
本来であればお蔵入りになるべきであろう作品を
二匹目の泥鰌を狙いリリースしました
という経緯では、と
勘ぐってしまう。


場内では、(一人だけだが)常にくすくす笑いを続ける女性がおり、
ただ、こちらとしては観ていて全然笑えるツボが見当たらず
一体、どこが楽しいんだろう、
これはホントは、トラジディなのではないかと、
違和感を覚えてしまった。


評価は☆五点満点で☆☆☆。