RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

山口藍・PIP&POP@スパイラルガーデン 2012年7月29日(日)

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会場内はかなり閑散としている。

加えて、
至近に立ち寄った時にたまたま眼に入って
何と無くの極彩色に、ついふらふらと入ってみました、
といった感じの観客が多い。

女性同士、又はカップルでの大多数の
来場者は「カワイイ~」等の嬌声をあげながら
きゃいきゃいと鑑賞している。

これも、一つの在り方だなと、微笑ましくも
思える。


サブタイトルは
「うたかた、たゆたう the blinking of an eye」展
となっている。


コラボの相方である『PIP&POP』の作品は
その名の通り、明るいポップに満ちている。

壁面のコラージュや台の上に原色の素材で
構成された世界には暗さの影は微塵も見えない。


一方の『山口藍』が描くのは、
実は可愛さを内包しながらの
脆弱な世界である。

共通して登場する、
白足袋を履いた
漆黒の長い髪の全裸の少女達の姿態はのっぺりとし
しかも、その眼は尋常ではない輝きを放っている。

また、彼女らは、「福助」や「オカメの面」
「鶴亀」などの吉相に囲まれており、
我々は、そのアンバランスさに、
慄然とした感触を背筋に覚える。


彼女が提示する二重世界と、
その隙間を埋める豪女性アーティストの
対比構造の妙である。