RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

アーティクル賞@ターナーギャラリー 2012年4月15日(日)

会期は13日(金)から本日までの、
僅か三日間。

加えて、最終日の午後には
入賞者の表彰式も開催されるので、
訪問する時間を上手く選ばないと
ゆっくりと鑑賞できないうらみがある。

計十八人の出展の中では

『岩谷駿』の〔黒子〕。
縦に細長い屏風状の日本画
しどけない姿態の女性が
艶めかしく、淡い筆致で描かれている。
肝心の黒子は何処にと
眼を皿の様にして見渡せば・・・・、
おお左胸のふくらみの上の方に
ポツリと黒い点が穿たれている。
しかし、視線はどうしても彼女の唇の辺りに行ってしまうなぁ。


『菅野静香』の〔世界のどこかに消えたこども〕。
描かれている五人に少女達は、夫々のカラダの部分が
絡む草の塊りに入れ替わっている。
今までは、捉われる対象であったものの表現が
ここでは変容している。

しかし、折角、ホームページを運営しているんだから、
最低でも、展示情報は更新して頂きたいものだ。


『山村まゆ子』の〔不変的異端〕
も好み。
詳細なペンで描かれているのは、
翼のある後姿。
しかし、その生際は、必ずしも美しくはない。
何か、異なものが、共生しながら湧き出している。


そして
『犬塚裕子』の〔flowing〕。
屈む様にカラダを丸めた女性の皮膚には
落ち葉の様な文様。
樹と一体化した如くの在り様は、
一部が朽ちて穴が空いている。
胸がきゅっと、絞め付けられる感触。


訪問時間が時間だったので、
作家さんや審査員も集まりつつあった。
しかし、写真は見た事はないのに、
何となく本人と作品が結びついて見えるのは、
不思議だなぁ。