界隈で一番の{フレンチビストロ}との認識は変わらず。
久々に行ってみようかと訪問予定の二日前に予約の電話。
「大丈夫です。ただ、少し騒がしいかも」との対応は
どうやら団体客が複数入っているよう。
予約時間通りに中に入れば、おや
設えが変わっているかも。
具体的にはテーブルの数が増えている。
カウンターの後ろは以前は空きスペースだったのが
三人ほどが向かえるテーブルが置かれている。
団体客向けのドリンク付きコース料理も
以前はあったかしら?
店内の薄暗さも、更に増しているように感じられ。
過去二回の訪問時はワインもボトルで頼んでいたのだが、
今回はハウスワインをグラスで。
先ずはビール、次いでスパークリングワイン、白から赤へと進む。
白は三種、赤は二種の、何れも葡萄の品種からの選択。
メニューを見ながら四品ほどを。
《天然 真鯛 混布〆め カルパッチョ仕立て 柑橘のビネガーソース》
和洋折衷の一品。
鯛の〆まり具合はさほどでも。また身は常温に感じ。
柑橘のソースは爽やか、甘酸は効いている。
《イワシのコンフィ 茄子のトマトソースと香草パン粉 オーブン焼き》
これは出色の一皿。
トマトの酸味はフレッシュ。パン粉に入った香草の薫も良い。
茄子はとろっとろの食感。
鰯は丸っと食べられ、満足感が高い。
《マグレ鴨 フィレ肉のロースト ハニーマスタードソース 季節野菜添え》
季節野菜はブロッコリーと菜の花。
前者は兎も角、後者は春を感じさせる、程良い苦みも心地好し。
鴨は筋があり切り難い個所はあるものの、
概ねすっとナイフが通り歯触りも問題なし。
焼き加減は絶妙。表面はかりっと、中肉はジューシーで旨味が滴る。
ソースの甘酸辛の塩梅も上々。
《渡り蟹のトマトクリームソース タリアッテレ》
幅広の平打ち麺は、ガツンと濃い蟹の旨みを具合良く拾う。
ソースも多めなので、別途パンを発注、
拭って食べるのは必須。
蟹の甲羅はディスプレイではなく身も残っているので
こそげるのと、手足も付いているので身を穿るので
その間は無口になってしまう(笑)。
パンは冷凍をオーブンで温めているのだろうか。
中のもっちりさ加減が相当のもの。
チャージ500円も掛かるので、
払いは1.62万円と
品数の割には随分と行った。
評価はビストロ基準の☆五点満点で☆☆☆☆。
変化した内装等のせいだろうか、
前回・前々回よりも、食後感はやや下がった受け取り。