封切り一ヶ月にならんとしているのに、
複数の劇場で一日複数回の上映が継続している。
複数の劇場で一日複数回の上映が継続している。
よくある「大ヒット上映中」の惹句だが、
本作に限っては真に受けても良さそうだ。
本作に限っては真に受けても良さそうだ。
加えて、「ポイント会員感謝の日」ということもあるのだろう
席数62と小さめの【シアター10】は満席。
席数62と小さめの【シアター10】は満席。
客層はやや高齢に振れ、男女は半々と言ったところ。
ところが一年の江戸出府を終え、
帰国したその日に、再びの参勤を命じられる。
帰国したその日に、再びの参勤を命じられる。
通常、湯長谷~江戸は十日の旅程。
それを僅か五日間で出仕しろとの無理難題は
湯長谷藩が所有する(と、勝手に思い込んでいる)金山を、
藩を取り潰した上で、我が物にしようという
極悪な幕府老中『松平信祝(陣内孝則)』の策略。
それを僅か五日間で出仕しろとの無理難題は
湯長谷藩が所有する(と、勝手に思い込んでいる)金山を、
藩を取り潰した上で、我が物にしようという
極悪な幕府老中『松平信祝(陣内孝則)』の策略。
紛糾する藩内の論を参勤することに統一した『政醇』は
家老『相馬兼嗣(西村雅彦)』の意見を汲み、
無謀な山越えで日程の短縮を図る。
家老『相馬兼嗣(西村雅彦)』の意見を汲み、
無謀な山越えで日程の短縮を図る。
果たして、一行は、期限までに江戸城に着くことができるのか。
普通、貧乏藩であれば、それだけで姑息になってしまうところを
本作の主人公である『政醇』は、境遇をありのままに受け入れ
人生を楽しもうとする天真爛漫な姿勢。
本作の主人公である『政醇』は、境遇をありのままに受け入れ
人生を楽しもうとする天真爛漫な姿勢。
情けは人の為ならず、を地で行く施政で、
その諺通りに、窮地に陥った時に、多くの人から恩を還してもらう。
その諺通りに、窮地に陥った時に、多くの人から恩を還してもらう。
そして、最近、考証関係の本を読んでいるのだが、
時代を正確に反映する部分と市中で豪快に立ち回りを演じさせる荒唐無稽さ、
この相反する方向性の同衾もやはり妙味だ。
時代を正確に反映する部分と市中で豪快に立ち回りを演じさせる荒唐無稽さ、
この相反する方向性の同衾もやはり妙味だ。
窮地に陥る~知恵を出す~虎口を抜ける、
また窮地に陥る~知恵を出す~虎口を抜ける、
この繰り返しが次第に繰り返しのギャグへと昇華し、
観客の側は次に起きることを予測しながら笑いに包まれる。
また窮地に陥る~知恵を出す~虎口を抜ける、
この繰り返しが次第に繰り返しのギャグへと昇華し、
観客の側は次に起きることを予測しながら笑いに包まれる。
奇想天外な仕掛けも都度都度用意され、
幾つか張られた伏線も、きちっとストーリーに生かされ
美しい大団円に繋がっている。
幾つか張られた伏線も、きちっとストーリーに生かされ
美しい大団円に繋がっている。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆。
後のしおらしい物言いより、
こちらの方に惚れ惚れとしてしまう。
こちらの方に惚れ惚れとしてしまう。