封切り三週目に突入。
1945年8月30日。
サングラスを掛け、コーンパイプを咥え、
日本人にとっては写真でお馴染みの姿で
厚木基地に降り立った『マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)』は
知日家の随員『ボナー・フェラーズ(マシュー・フォックス)』准将に
本戦争の責任の所在を十日間以内に明らかにすることを命じる。
更に、それは、時の天皇とて捜査の対象外でないことをつけ加える。
サングラスを掛け、コーンパイプを咥え、
日本人にとっては写真でお馴染みの姿で
厚木基地に降り立った『マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)』は
知日家の随員『ボナー・フェラーズ(マシュー・フォックス)』准将に
本戦争の責任の所在を十日間以内に明らかにすることを命じる。
更に、それは、時の天皇とて捜査の対象外でないことをつけ加える。
しかし本作、頗る良く出来ている。
玉音盤を奪取するため、
相当の攻防があったのは知られた事実だが、ここでは
そう言ったドラマチックな出来事を隅に追いやり、
歴史の端で起こった、しかし実際には、
それがその後の日本を大きく動かした些細なエピソードをこそ
大事に掬い上げている。
相当の攻防があったのは知られた事実だが、ここでは
そう言ったドラマチックな出来事を隅に追いやり、
歴史の端で起こった、しかし実際には、
それがその後の日本を大きく動かした些細なエピソードをこそ
大事に掬い上げている。
ここで描かれる、日米の文化の相克は極めて面白い。
何事も白黒をはっきりとはつけず、
互いを察することで物事が進行する日本人と
その真逆の米国人。
何事も白黒をはっきりとはつけず、
互いを察することで物事が進行する日本人と
その真逆の米国人。
ただ、あの、(これも有名な)一葉の写真-
尊大そうに見え、何か困惑した表情の『マッカーサー』、
媚びず諂わず、自然体に加え薄っすらと笑みまで感じさせる『昭和天皇』-の
背景を、かなり雄弁に語っている様に見えるが、どうだろうか。
尊大そうに見え、何か困惑した表情の『マッカーサー』、
媚びず諂わず、自然体に加え薄っすらと笑みまで感じさせる『昭和天皇』-の
背景を、かなり雄弁に語っている様に見えるが、どうだろうか。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆★。
外国制作であるにも係わらず、
あまりにも日本人の心理が上手く描けているのは
原案・原作・制作に、夫々日本人が参加しているからこそ、だろう。
あまりにも日本人の心理が上手く描けているのは
原案・原作・制作に、夫々日本人が参加しているからこそ、だろう。
そして、『フェラーズ』のような知日家を排斥せず、
上手に利用したことが、
(勿論、物量面での差は歴然とあるのだが)歴史の帰趨を決定付けたのだと、
この時期に彼我の差を改めて思う。
上手に利用したことが、
(勿論、物量面での差は歴然とあるのだが)歴史の帰趨を決定付けたのだと、
この時期に彼我の差を改めて思う。