RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ミン・ウォン展 私のなかの私@資生堂ギャラリー 2013年7月20日(土)

イメージ 1


標題展はショートフィルムの豪華三本立て。

何れも、日本的なモノに想を得たセレクションで、
・歌舞伎
・『小津』
・〔エヴァ
となっているが、
映画好きとしては、『小津』調の作品が
マサにツボ。

東京物語〕〔晩春〕〔麦秋〕から印象的なシーンを
ピックアップ。
『ミン・ウォン』が特撮を駆使し、
全ての役柄を独りで演じる(勿論、他の作品も同様)離れ業を演じている。

当然『笠智衆』『原節子』も、若干のメイクの違いだけで、
実は同じ人間な訳だから、相当にキモイ場合もある。

ただ、我々は、ここで、展示タイトルを思い返す必要があり、
彼我の差が消失し、あなたの考えを当然の様に、私は知っている
事象が表出するわけだ。

いや、それ以前に、全てのシーンが可笑しくて可笑しくて。
自分以外の人は、かなり真剣に魅入っている静謐な空間、
その中で笑いを堪えるのに必死だった。
う~、腹いて~~~。

また、ご丁寧にも、正面のスクリーンでは本編を、
両脇のスクリーンではそのメイキングを
同時並行で流すサービス振りは素晴らしく、
このフィルムの為にどれだけの労力が払われているかが、
ぴっちりと伝わって来る。


あくまでも正統性を意識した〔歌舞伎〕、
全くもってチープな造りの〔エヴァ〕共々、
何れもが必見の一作。
好事家ならば訪れて損は無い。