RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

大江戸りびんぐでっど@東劇 2010年12月5日(日)

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一般の入場料は二千円均一。
席数435の館内の入りは、かなりパラパラ。

客層は、明らかに普段映画館で見る人々とは異なる。
和装の女性までいるんだから。
女性の集団、カップル。
何れも歌舞伎好きか『クドカン』好きかな。

縦書きの配役が流れ、カメラが僅かに引くと、
それは元禄の幕に映されていたことが判る。
木が入り幕が開くと、
其処は我々が知っている歌舞伎の世界とは異なる表現。


正直言って出来は良くない。
特にエンディングは壊滅的で、
帳尻を合わせた様にお粗末。

勿論、本編は面白いさ。
現代語をふんだんに使い、
歌舞伎の所作だけは縦横に取り入れる。

加えて、〔居残り佐平次〕〔らくだ〕と言った
お得意の落語の演目も随所に散りばめる。

科白は練られているので、
笑いが途切れることは無い。

革新的ではあるのだが、
肝心の本筋がお粗末では、
それも台無しだ。

新作では〔野田版 鼠小僧〕〔野田版 研辰の討たれ〕の方が
遥かに良かった。

画質も確実に落ちている気がする。
上映前の予告編〔わが心の歌舞伎座〕の方が、
遥かに明瞭ってぇのは、
ど~ゆ~ことよ。
デジタル処理が上手く行かなかったのか、
速度が変化する箇所も、まま有ったし。


これは、払った金額の価値無し、と
断言してしまいます。


追記-
シネマ歌舞伎」と謳っているものの、
新作歌舞伎をフィルムに移して上映している
と言った感覚がぴったり来る。
断じて、これは映画ではない