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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

外事警察 その男に騙されるな@チネチッタ川崎 2012年6月28日(木)

翌日が終了予定の、平日の朝イチの回なんてこんなものだろうか。

席数の129の【CINE2】の入りは
十人弱。

常にも増して冷房が身に染みる気がする。

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元になったTV版を見ていないので、
主人公の『住本(渡部篤郎)』が「内閣情報調査室」に居るにも係わらず
「公安の魔物」と言われている経緯や、
部下の『松沢(尾野真千子)』や「警察庁」の『倉田(遠藤憲一)』、
『住本』の上司である『有賀(石橋凌)』との過去を含めた関係は
さっぱり判らない。

そこいら辺の説明は全てすっ飛ばされており、
造り自体は不親切。


小型核爆弾を巡る日本と韓国の情報戦の綱引きが主たるストーリー。

各エピソードは、最初バラバラのピースとしてばら撒かれ、
最終的に収斂するよう、組み立てられてはいるのだが、
細部を見ると、かなり勝手な造作で、
出来事は、相当ご都合主義に発生する。

核となる事件そのものも、
主人公の人間性を見せるためだけに設定された印象で、
必然性そのものが弱い。

ただ、アップの多様と、短いカットの切り替えしを積み重ねることで、
緊張感が全編を貫く手法は、かなりこなれている。


あまり深く考えずに、ハラハラドキドキする二時間強を
過ごす為の映画だと考えれば、それはアリな気がする。


『住本』は本編の最後まで、その本性を見せず、
彼の全ての行為には裏があり、何処までが実で
何処までが虚なのか、判然としない描写になっている。

何れ、カタチを変えての再登場の為の
伏線なのだろう。