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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

心の眼 稲越功一の写真@東京都写真美術館 2009年10月11日(日)

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会期は12日までのこの展覧会。
以前、新宿のディスカウントチケットを覗いた時に、
150円だったので買っておいた(帰りに、新宿で再度確認したら、
100にまで下がっていた。ま、明日までだもんねぇ)。
一般の入場料は700円。

Webサイトはこちら

ほぼ最終日に近い休日だが、混雑はさほどでは無い。
写真展は絵画に比べると一枚あたりの停滞時間が短くなりがちなのが
(一般的にね)背景にあるかもしれない。

Maybe, maybe/meet again/記憶都市/Ailleurs/Out of Season/
Recent Work(まだ見ぬ中国・芭蕉景)と、ほぼ時系列に並べられた作品群からは、
何とも心悲しい寂寥感が匂って来る。

Maybe, maybe。
ベトナム戦争が硬直化し、大国として自信を失いつつあるアメリカ。
画面の端々に、厭世感や国家への信頼の喪失が漂う。

都市記憶で描かれるのは、再開発を前にして壊れ行く東京の原型。
かつては人で溢れた路地や工場も、今では犬・猫の影すら見えない。

展示されている作品は白黒が殆んど。
荒い粒子のスナップの中では、往時の雰囲気が息づいている。
その時代の風景を感じさせる。