RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

北島敬三 1975-1991@東京都写真美術館 2009年10月11日(日)

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こちらも『稲越功一』と一緒に、150円で入手。
会期はあと一週間あるが、値段も同様に値下がり中。
一般の入場料は500円。

Webサイトはこちら

混雑の程度はチケットの値段相応。ゆったりと鑑賞できる。

サブタイトルにあるように、5つの場所で撮られた作品が展示されている。

東京
1970年代。白黒の陰影が強い粒子の粗い、大判の画面。
当時の東京の有り余るパワーが溢れ出て来る。

コザ
現時点では【沖縄市】。”コザ暴動”と”嘉手納基地”、
映画〔オキナワの少年〕でも描かれている。
既に占領下ではない1970年代後半から80年に掛けての撮影だが、
基地を抜きにしては語れない。
そしてそれが故の力強さが、画面に漲っている。

ニューヨーク
これにも猥雑さが充満している。
ミック・ジャガー』や『アンディ・ウオホール』が写っているのはご愛嬌。
チケットやチラシにフィーチャーされているのは、
『デビー・ハリー』じゃあないのか?

USSR
ペレストロイカ”後のソ連。しかし写っている人たちは、
皆自信に満ちてポーズをとっている。何かしらのイコンを背景に。
特色のある風景さえ、そう見えるのは気のせいか。

東欧
ベルリンの壁”崩壊前に写された東欧の人々の目付きは厳しい。
猜疑心の塊のように、写し手をねめつけている。
それは女性とて例外ではない。刺すような視線が痛い。

何れも、時と場所を彷彿とさせる人々の営みが切り取られている。
さして期待して行ったわけではないが、思わぬ掘り出し物だった。