RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

フランス絵画の19世紀@横浜美術館 2009年6月13日(土)

正直言ってドキドキものだった。
開催二日目。こんなに早いタイミングで行くのは初めてだから。

普段は会期半ばの中弛みの時期を見計らうのだが、
それでも新聞やテレビで突然取り上げられて、
何時の間にか大混雑、といったことも、ままある。

桜木町で降りて、動く歩道を歩き飛ばし、MMを通って美術館前。
何かしらのイベントの準備が進んでいるが、目もくれず館内へ。

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おそるおそる、覗き込むと、お、人がいない。
チケットは既にディスカウントで1,100円で購入済み。
もぎりをしてもらいながら半券が置いてある箱を窺うと、
全く溜まってない!
で、中に入ると・・・・、わ~いガラ空き!!

全然人がいないわけではないが、この程度ならゆったりと観られる。
非常にラッキー。

まあ、タイトルのつけ方がよくないよな。もっと分かり易い方が良い。
おまけにサブタイトルの「アカデミズムか?印象派か?」って、何それ?


展示は全部で四つのパートに別けられている。
第1章.新古典主義
第2章.ロマン主義
第3章.レアリスム
第4章.印象派

例によって出品目録はないものの、各々の画には詳細な背景・解説・作者の説明が
つけられており、それを読むだけでもためになるし、時間もかかる。
西洋人の知識の源泉は、{聖書}と{ギリシャ神話}だけど、こちとら
その方のはてんでダメなので、助かるんだけどね。

全体を通して人物像、特に裸婦が描かれている作品が多い。
これは観るのに時間がかかるわ。

長時間佇んで観た作品を順不同で挙げると・・・・、

フロレアル花月)〕ラファエル・コラン
ヴィーナスの誕生〕アレクサンドル・カバネル&アドルフ・ジュルダン
〔狩りの女神ディアナ〕アレクサンドル・カバネル
〔レフカス島のサッフォー〕 アントワーヌ=ジャン・グロ
〔羊飼いへのお告げ〕レオン=フランソワ・コメール
〔青春の泉〕ポール=フランソワ・カンサック
〔真珠と波〕ポール・ボードリー
〔フローラとゼフュロス〕ウィリアム=アドルフ・ブグロー
〔糸巻のマルガレーテ〕アリ・シェフェール
〔眠れる裸婦〕ギュスターヴ・クールベ
〔エリーズ嬢の肖像〕ラファエル・コラン
〔ヘベ〕カロリュス=デュラン

おいおい、これじゃあ幾ら時間があっても足りないよ。
永久にいるわけにはいかんからな。
日本の美術館が所蔵している作品もかなりあるようだし、
記録さえあれば、折にふれて楽しむ事ができるなと、自分を納得させ、
後ろ髪引かれながらも常設展へ。

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これがまた素晴しい充実具合。

特に{春から初夏へ}と題された、日本画の展示室は良品揃い。

前田青邨』の〔芥子図〕
速水御舟』の〔麦〕
などなど。

結局、全部で二時間半もいたじゃあないか。
いや素晴しい。こむつかしい理屈は関係無く、
綺麗なモノを沢山観ることができた。
かなりのお得度合いだ。