封切り二日目。
席数219の【シネマ5】の入りは
八割程度と盛況。
八割程度と盛況。
南部の荘園に黒人奴隷の子供として生まれ、
横暴な領主に父を射殺され
母を廃人にされた『セシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)』は
やがてそこを飛び出し、
拾われたバーでのバーテンを皮切りに、
「ホワイトハウス」のバトラーにまで昇りつめる。
横暴な領主に父を射殺され
母を廃人にされた『セシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)』は
やがてそこを飛び出し、
拾われたバーでのバーテンを皮切りに、
「ホワイトハウス」のバトラーにまで昇りつめる。
しかし、本編で言及される内容は
驚くことばかり。
驚くことばかり。
第二次大戦後もなお、公共の場での人種の分離は続いている。
そう言った意味で、
原題の《The Butler》は(当たり前だが)正鵠を得た表現。
相変わらずの「感動作ですよ」とするための
客寄せパンダ的なチンケな邦題を付けた
配給元の『アスミック・エース』には猛省を促したい。
原題の《The Butler》は(当たり前だが)正鵠を得た表現。
相変わらずの「感動作ですよ」とするための
客寄せパンダ的なチンケな邦題を付けた
配給元の『アスミック・エース』には猛省を促したい。
なので、歴代の大統領の素行の描写も
あくまでも黒人関連の法案や政策に
どう対処したかに(ほぼ)限定される。
あくまでも黒人関連の法案や政策に
どう対処したかに(ほぼ)限定される。
多くの政治家達は、表向きでは平等を語っていても
裏では正反対の信条を持っている事や、
差別が一番無い筈の「ホワイトハウス」が
実際は給与や待遇の面で
直近まで黒人差別を続けていた事実には愕然とさせられる。
裏では正反対の信条を持っている事や、
差別が一番無い筈の「ホワイトハウス」が
実際は給与や待遇の面で
直近まで黒人差別を続けていた事実には愕然とさせられる。
黒人の側も『セシル』の様に、古い考えを持ち続けるものもいれば
(だから、最終的には「ホワイトハウス」の執事頭にまで出世できた)、
彼の息子の『ルイス』の様に、解放運動に身を投じる先進的なものもいる。
そう言った二面性の相克もここでは描かれるのだが、
では現時点で、全てが融和しているかと言えば、甚だ疑問だろう。
(だから、最終的には「ホワイトハウス」の執事頭にまで出世できた)、
彼の息子の『ルイス』の様に、解放運動に身を投じる先進的なものもいる。
そう言った二面性の相克もここでは描かれるのだが、
では現時点で、全てが融和しているかと言えば、甚だ疑問だろう。
評価は☆五点満点で☆☆☆☆。