RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ムーンライズ・キングダム@TOHOシネマズシャンテ 2013年2月14日(木)

席数224の【CHANTER-1】は満席。

封切り一週間目ということもあろうが、
アカデミー賞」に複数ノミネートの影響が大だろう。

しかし、本作は(自分も含めて)日本人には
頗る取っ付き難い題材ではないだろうか。

イメージ 1


養育されている家族から疎まれ、
小島のボーイスカウトに預けられた
12歳の少年『サム・シャカスキー』と
なまじ大人びているために、
級友とも家族とも反りの合わない
同年齢の『スージー・ビショップ』が駆け落ちをする。

それに振り回される純朴な大人たち、
助けようとする子供たち、
てんやわんやの騒ぎが島中に広がって行く。


ストーリー自体は単純だ。
しかし、物語は寓意に満ちている。


例えば「ノアの方舟」の演劇が中途挟み込まれ、
聖歌がBGMに多用される。

聖書からの引用や過去の神話・御伽噺が
現代風にカタチを変えて展開される。

それらの知識があればあるほど楽しめる。


なので、単純なイマドキのファンタジーではなく
一捻りも二捻りもされている。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。
自分がどこまで理解できたのかは疑問。

終わった人達の反応を見ても
アカデミー賞候補なのはなんで?」という感じだったし。

笑いどころは多いけれど、それが頻発するわけでもなく、
どちらかと言うと微苦笑に近い。

あくまでも西欧的な文脈の中でこそ
成立する一作。