RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

東京都写真美術館 2010年1月2日(土)

昨年に引き続き、正月2日は【東京都写真美術館】。
しかし、まあ、この人の多さはどうだろう!
昨年とは打って変わって、かなりの混雑。
客層は同じだが、兎に角絶対数が圧倒的に多い。
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無料の告知が行き渡ってきたせいかなぁ。


個人的には『木村伊兵衛』と『ブレッソン』の、中でも人物を撮った写真に注目。

永井荷風』が頭抜けて大きい体躯で立つ、あの有名な写真を筆頭に、
『松園』『清方』『玉堂』『大観』といった日本画の巨匠達。
特に『清方』は初見。この顔であの画を描いていたのかと、えも言われぬ感慨。

文壇も同様に『谷崎』『宇野浩二』『久保田万太郎』。
特に『谷崎』の風貌と、あの耽美な世界は結び付かない。


一方、『ブレッソン』も『マティス』『ボナール』『ルオー』『ジャコメッティ』といった画家達。
ジャコメッティ』は、あの薄い彫刻作品が直ぐ浮かんでくる、本人の佇まい。

しかし、痩せた体で大きな瞳を見開き、真直ぐにカメラを見詰める『カポーティ』の前では、
翳んでしまう。老成した時とは異なる、光り輝くほどの若々しさはどうだ。
これで、〔冷血〕や〔ティファニーで朝食を〕を書いたのか!


人の間に間に観る不自由さを差し引いても、素晴しい展示内容。
風景も勿論だが、これだけでも行く価値は十二分にある。