RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

三輪 湯河原:温泉旅館 ①

久し振りに温泉にでも行こうかと。

移動時間をできるだけ短くして、
宿泊先でまったりと長時間過ごすことを眼目に検索、
幾つかの候補の中から標題所を選択。

二週間ほど前にWebから予約。

その後はメールの遣り取りで
到着予定時間やら、食事の希望時間を伝え、
先方からの返信も確認。


当日の足は【湯河原駅】からタクシーで。
約10分ほどの行程も、
運転手さんのお話はなかなかに楽しい。
料金は1,140円。


提示されているチェックインの時刻と同じ15時の着。
玄関先には従業員の方が出迎え
ロビーまで案内。


ウエルカムティー琥珀糖を頂きながら暫し待つ。

日本茶はすっきりと冷えており渋さも抑えめ、仄かな甘み。
琥珀糖の甘さも上品、かりっとした食感が心地好い。


その後、食事時間と館内の説明が。

夕食は17:30~と少々早め。
朝食は8:00~とやや遅め。
チェックアウトが~11:00なので、
その間にゆっくりしてもらおうとの気持ちと受け取る。

この時に翌日の迎車タクシーの手配もしてくれる。


食事は館内のレストランも、浴衣で構わないとの嬉しい配慮。
二階のバーカウンターでの一杯目のドリンクは無料。
更には冷蔵庫内のドリンクも無料(除く、スパークリングワイン)との
有難いサービス。


その後、部屋に案内され説明を受けるが、
ベットは広いしアメニティ類も充実。

タオル類は清潔でふかふかののモノが複数枚用意され、
バスローブに浴衣、袢纏も。

廊下に出るには草履が揃えられ
それに合わせて足袋靴下まで置かれている。
至れり尽くせり。


で、肝心の温泉は各部屋ごとの露天風呂。
掛け流しのお湯は贅沢に流れて(とは言え、温度を保つため循環あり)、
一人用ではあるものの、足を伸ばしてゆったりとつかれるサイズ。
ざばんと思い切り入り、ざーっと流れるお湯の音が何とも贅沢。
非日常感が存分に味わえる。

湯上りにはシャワー室でさっと汗を流しすっきり。


部屋の中は心地良く冷やされ、
露天風呂へのドアを閉めれば、
外の音はほぼ入って来ない。


風呂上りには冷蔵庫を物色。
ハートランド
・湘南サイダー プレミアムクリア
・桜井農園 みかんジュース
・缶入りの足柄茶
それにミネラルウォーターも。

ネスプレッソやパックのお茶・紅茶も用意され、
選択に迷ってしまうほど。

とは言え、先ずはビールでしょ。
乾いた喉に沁みる染みる。


そうこうしているうちに
はや夕食の時間。

三階のレストランへと向かう。


当日はワインペアリングを予約しており、
料理と共にワインの案内も。


料理は丁寧な説明がされ、
間延びしないタイミングで供される。


前菜の《平目のカルパッチョ

平目は夫々異なった具材を巻いてある。
ジュレは骨から採った出汁だろうか。旨味が強い。


二つ目の前菜は《大葉とキノコのカペッリーニ

パスタは素麺のように細く軟らかめの茹で加減。
その分、ソースの絡みが良い。
ソースは茸の味がガツンと濃く、
山の精を感じさせるもの。


スープは《南瓜》

表面を炙られた厚みのある帆立が置かれた上に、
南瓜のスープが後から注がれる。
帆立は勿論、旨いが、甘みのある南瓜が
まったりと美味しいのはこの上なし。


《旬の刺身 月見盛り》

ススキも添えられ、成程月見の見立て。
四種の魚は何れも地のモノだろうか。
とりわけ海老の味が特筆。


《パートブリック 魳とエリンギ
鮑とアワビ茸のソテー》

春巻きで包まれたカマスはほくほく。

煮鮑は厚みがあるも、すっと歯が通る軟らかさ。
それに合わせるのがアワビの名前が付いた茸とは洒落ている。


口直しのグラニテは《いちじく》

酸味も甘みも抑えめで
口の中がさっぱり。


肉のメインは《和牛フィレステーキ》

添えられている揚げたお米も食べられるとのことで、
軽い塩味を頼りにぷちぷちと外して頂く。
「ポン菓子」を思い出してなんだか楽しい。

肉の美味しさと軟らかさは勿論のこと
添えられている青唐辛子と茄子もいうことなし。


「手納」とされているのは《さつま芋のムース》

ほくほくの薩摩芋は甘めも、
ムースの方は塩味があり、
これは立派なおかず。


食事は《トリュフ御飯》と書かれているが
チーズの入った炊き込みご飯、赤出汁、香の物が出され、
トリュフは後からスライスして掛けるパフォーマンス付き。
香りが立って素晴らしい。


当然お代わりも。


赤出汁は煮干し出汁の風味が強いもの。
個人的には好きな味。

 


デザートは《フロマージュ

フルーツやジェラートも添えられ、
料理を締めくくるに画竜点睛の一皿。

エスプレッソをダブルで飲めば、
口の中も心地好い苦みで満たされる。


が、これで終わりではなかった。

食事の終了が19:30。
長い夜の時間を慮ってのことだろう、
夜食用にと《押し寿司》が準備されている、
洒落た木箱に入って。

寝る前にもうひと風呂。
湯上りにビールを呑みながら寿司を摘まめば、
もう満点の夜だな。