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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

浜口陽三生誕100年記念展― 未公開の油彩作品群ときらめく銅版画 ―@ミュゼ浜口陽三コレクション 2009年6月28日(日)

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カフェが併設された何ともお洒落な建物。

地下鉄の水天宮からすぐだが、人形町から歩いてもさほどの距離ではない。

『浜口陽三』が”ヤマサ”の創業一族の出だとは知らなかった。
その縁で、このミュージアムがあるのだな。

入館料は600円だが、ここも”ぐるっとパス”を利用。

展示は地下1階と1階に分かれて、(資料を除いた)総展示数は七十弱程度。
版画の小品が多いので、さほどの満腹感は無い。


今回の催しは生誕100年にあわせた、新発見や初公開の作品がかなり多く、
「初公開」とのシールが各々貼付されている。

ただ、学生の頃の作品等は、資料的な価値はあるのかもしれないが、
観てもさほど楽しいものではない。
また、保存状態がかなり悪いモノもある(カンバスが丸められていたのだろう、
絵の画が各所で剥落していたり)。

展覧会のチラシにもなっている〔二人の裸婦〕も、アルミ版の上の油彩が
バラバラに剥離していたため、ジグゾーパズルのように繋ぎ合わせて修復してある。
傍に寄って見ると、繋ぎ目がはっきりと判る(勿論、パネルにも、そのように解説してある)。
が、それで作品自体の良さが損なわれているわけではなく、本展一番の目玉だろう。

以前に行った【武蔵野市立吉祥寺美術館】でも多くの作品を観てはいるが、
ここは果物や野菜をモチーフにした作品が多く、
葡萄やサクランボの陰影を帯びた丸みの表現に
練達していた人だということが良く判った。

ただ、正直な感想は、”ぐるっとパス”を使って行けて良かった、
といったところか。
滞在時間は正味30分程度。