RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ジャージー・ボーイズ@109シネマズ木場 2014年10月10日(金)

封切り二週目。
席数124の【シアター7】の入りは六人程度とかなり寂しい。
しかも、皆が皆、中年以上のオジサンばかりだし。

しかし本作、こんな少ない集客で埋もれて行く作品ではけしてない。


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ミュージカル映画ではない。
ミユージカルを原作とした映画である。

なので、登場人物達は
突然踊り出したり、歌い出したりはしない。

音楽の使用は、BGMと本作の主人公達である
フォー・シーズンズ』の演奏シーンに限られている。

それでも、全編を通して、懐かしい曲に満ち溢れており、
成る程、これは括弧の付いた{ミュージカル映画}なのだと
妙に得心する。

それでも唯一、そのことに思い至るのは、
登場人物達がスクリーンからこちらに
都度都度話しかけ、一種のモノローグとなるところか。


ドリームガールズ〕の時も驚いたのだが、
アメリカ、特にブロードウエィは、存命中の人間を題に取り、
しかも過去に有った裏の部分もあからさまに描く。

勿論、それがドラマなんだけど、
訴訟沙汰になったりしないのかと、
余計な心配をしたりする。


一度耳にすれば忘れることはない歌声、
そして親しみやすい曲で一世を風靡した
フォー・シーズンズ』、わけても
リードボーカルの『フランキー・ヴァリ』の下積み時代、
栄光と挫折、再びの輝きを取り戻すまでが
彼等のPOPな曲に乗り、ほぼ暦年で描かれる。

若干、人間関係が判り難かったり
唐突にも見えるエピソードはあるけれど、
全体のスムースな流れの中では、
全くの許容範囲だろう。


それにしても監督としての『イーストウッド』、
この歳にして増々の進化を遂げている様で、
作品毎に異なるスタイルを見せ、中でも
本作はカメラワークが頗る面白い。

大きく縦に移動させたり、
緩やかに廻り込むように動かしたり、
きゅっとパーンさせたりと、
元々がさほど動きのある音楽グループではないのだから、
他の部分で躍動感を出す工夫だろうか。

そして、部分的には、他のミュージカル映画を彷彿とさせる
カメラでもある。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆★。

アディショナル・ミュージックとして『カイル・イーストウッド』の名前が
クレジットされている。

本編用に新たに作られた音楽だが、これが往時の雰囲気を崩さず、
まことにピッタリの出来。

息子も音楽の才で、きっちりと世に出ているわけだな。