2012-01-02 杉浦康平・マンダラ発光@ギンザ・グラフィック・ギャラリー 2011年12月24日(土) 美術 #その他芸術、アート 何ともユニークな展覧会。 『伝真言院両界曼荼羅』 『天上のヴィーナス・地上のヴィーナス』 『西蔵<曼荼羅>集成』 の、三冊の豪華本の内容を まんま展示しているのだ。 勿論、会場の中心には 前述の三冊がショーケース内に でんと置かれ、その威容を誇っている。 周辺の壁面には、 そこから抜き取られた内容が パネル化され掲示されている。 個人的な興味は、 「曼荼羅」よりも「ヴィーナス」に向かってしまうのだが、 これは『ボッティチェリ』の名画 〔ビーナスの誕生〕と〔春〕を パーツに分けて書籍化したもの。 元々がテンペラの大作であるわけで、 これをA3程度の大きさに切り分けても 相当な分量になることは簡単に想像できる。 しかも、主要な部分はアップにする、等の 趣向を凝らしているので、 その厚みは益々増幅している。 更に造本を収納するケースは、 原版のエッチング版を使用するなど、 凝りに凝っている。 ムリとは判っていても、 好事家ならば、一度手にとって見たくなるだろう。