上田風子個展「Lucid Dream」＠Bunkamura Gallery 2011年2月5日（土）

会場内は大きく二つに分かれている。

一つはアクリル画やドローイングを中心にした
プライス付きの即売フィールド。
大作が多い故に、提示価格百万円を越えるものが大多数。

もう一つは、個人蔵の小品を展示しているフィールド。
所蔵者欄に『山本タカト』の名前があったりして、
「へえ！」と、興味は尽きない。

何れの作品も、画の中央に据えられているのは、
発育今だしの少女達。
多くはセーラー服を纏っている。

描かれているのは、至極不可思議な世界。

水と空気が入り混じっているような、
すぐそこには異界への扉が開いているような、
目に見える隷属関係があるような、
不条理極まりない描写。

性的なメタファーも随所に感じられ、
が、それが故に、吸い寄せられた眼が
離せなくなってしまう。

質・量共に直近の無料の展示会では
頭抜けた内容。
背徳作品が嫌いでなければ、
是非、足を運ぶべき。