中でも心魅かれたのは
『有賀 礼』の〔痕跡〕と題された5点。
作品の大きさは何れも共通。
手法もキャンバスにワックス。
生成りのキャンバスが額縁のように見立てられ、中央部は白抜き、
そこにほぼ等身大の立像が描かれている。
『有賀 礼』の〔痕跡〕と題された5点。
作品の大きさは何れも共通。
手法もキャンバスにワックス。
生成りのキャンバスが額縁のように見立てられ、中央部は白抜き、
そこにほぼ等身大の立像が描かれている。
撮り損ねた写真のネガのようにぼやっとした人物は、
首から下は比較的はっきりとしているものの、
何れもシャッターを押した瞬間に、顔を動かしてしまったように
大きくブレて判然としない。
怒っているのか、泣いているのか、笑っているのかも判らない。
首から下は比較的はっきりとしているものの、
何れもシャッターを押した瞬間に、顔を動かしてしまったように
大きくブレて判然としない。
怒っているのか、泣いているのか、笑っているのかも判らない。
今にも消えそうな、そこに存在した痕を、
懸命に焼付け、留めようとしているようにも見え、
ただ胸が痛くなる。
懸命に焼付け、留めようとしているようにも見え、
ただ胸が痛くなる。