RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

引込線-所沢ビエンナーレ- 2009年9月27日(日)

本日が最終日のこのイベント
西武線】の車両工場を会場として開催されている。

イメージ 1
入り口脇のポスター。

イメージ 2
入り口のゲートはこんな感じ。
イイ味出してる。

”車両工場”と言えば、近場では【東京総合車両センター】
夏休みにはイベントも開かれ”テツ”以外の親子連れでも賑わっている。
何度か行った事があるので、その広大さは経験済み。

イメージ 3
こんなところや(外観)、

イメージ 4
こんなところで(外観)、腕を振るえるのだから、
参加者はさぞかし遣り甲斐に満ち満ちているだろう。
そういった背景からか、作品は高さや長さ、大きさを生かした
ものが多い。

『窪田美樹』〔はれもの/景色と肌〕
材料は乗用車と紙。車が紙でラッピングされている。
それも近寄って見ると、同系色の車のカタログを、一枚一枚
同じようにくしゃくしゃにして、造花で飾るように貼り付けている。
外面だけでなく、内装やトランク内も全て。
しかも、かなり大きな車(多分、3ナンバー)なので、
手間も、より掛かるだろうし、何よりも車の持ち主は、
その間使えなくて色々と不便だろう。

『志水児王』の一連の作品は、昼間に撮った星や星座の写真。
勿論、時間が時間なので、画面には、星の輝きすら映っていない。
ご丁寧に、プリントの下端には撮った時間・場所の緯度/経度・
対象物の位置がデータ化され打刻されている。
しかも、使用した器機と、本会場を中心とした撮影場所が、
地図にピンで刺され、同時展示されている。

『冨井大裕』〔ball pipe ball〕
全くタイトル通りの作品。鉄パイプで工事現場の足場よろしく、
正方形の構造物が作られている。縦×横10mはあるだろうか、
そして高さは1.5m程度。
パイプの下には野球の硬球。上にも同じ様に乗せられている。
何て不安定な・・・・。

『飯田竜太』〔Book compilation/本の編集〕
百科事典が一冊丸ごと(ケースも)、切り刻まれている。
図や写真は切り取られ、ボードにピンで留められている。
活字も全て切り出され、大きなガラスのボトルに詰め込まれている。
本を手にとってパラパラと捲って見ると、下段の頁を表示する数字まで、
無くなっている。残っているのは、本の骨格ばかり。
ホントにスケルトン状態。

『森淳一』〔Creeper〕
木で作られた、空想生物の骨格標本の様だ。

『溝口達也』〔PANTA RHEI-すべては自然と循環の中に-〕
巨大な鉄板に小さい浅い丸が、沢山穿たれている。
側に寄ると、地図だ。
それをエッチングよろしく、紙にプリントしたものが壁に掲示
製作過程はビデオに収められ、同時上映されている。
これは、カタチを変えた点描だね。

『橋爪彩』の作品。
写真と見紛うばかりだが、油彩。
”Red Shoes”を中心に、女の子の多くの生活場面が描かれ、何ともエロチック。
でも、今回の展示作品中、一番気に入った。

最終日なので、ある程度の混雑は覚悟して行ったが、
そこそこ入りながら、会場の広さもあってあまり気にならない。
関係者の家族や知人も多いのだろうが、勘違いして来ているような
近隣のフリの客も多そうだ(だって、孫連れで来て、前述の車に乗せ
写真を撮っている老夫婦とか・・・・)。
ま、それもある意味微笑ましい。

無料のイベントだし、このまま地域に根付くと良いな。
どんなカタチであれ、場所を提供した”西武鉄道”も立派だと思う。