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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

藤田嗣治 本のしごと~日本での装幀を中心に@日比谷図書文化館 2013年5月25日(土)

一般の入場料は300円だが、招待券を頂いた。
これと似たコンセプトなので、
重複が多かったらどうしようと一抹の不安を抱えながらも足を運ぶ。

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館内のさほど広くないスペースに
思いの外大勢の人。
たいした人気ぶり。


先に挙げた懸念点は悪い意味で杞憂。
原画等の展示はほぼなく、
『フジタ』がかかわった、詩集・小説・雑誌の
カバーや表紙、挿絵の画が殆ど。
それらの現物が麗麗と並べられている。


小説や詩集のパートでは思わぬ作家の本を手掛けていて、
これは吃驚。

ま、人物が描かれていれば検討付くけど、
景色や花鳥だと、それと判るのは難しいから。


雑誌の表紙は多くが独特のタッチ。
発行年に注視すれば、
戦前~戦後すぐ、一時的に帰国していた期間のもので、
この後の彼の命運を想うと、一抹のやりきれない気分になる。


一番の収穫は『土門拳』による写真と
それに添えられたキャプション。

『フジタ』の乳白色を再現する者がいない理由と、
彼の人となりが伝わって来る。