RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

ピザボーイ 史上最凶のご注文@109シネマズ川崎 2011年12月10日(土)

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席数72の【シアター10】は満員の盛況。
ま、今日は10日、だしね。
客層は少々高齢の男性独りが多目。


小さな街でピザの配達をしながら
しょーもない生活を送っている『ニック(ジェシー・アイゼンバーグ)』は
ある配達先の一軒で、いきなり襲われ、気が付くと
カラダに時限式の爆弾を無理矢理装着され、
銀行から10万$を強奪してくることを命じられる。

それから同居人の『チェット』を捲き込んでの、
はちゃめちゃな奮闘が始まる。

果たして『ニック』は爆弾を外すことができるのか・・・・。


プロットは単純明快。
しかし大団円に向かう道筋は、相当に入り組んでおり、
脚本はかなりこなれている。
都度気付かされる小道具の使い方も実に上手い。
なので、世評は低いが、個人的にはかなり楽しむことができた。
82分という短い尺で、10時間の出来事を切り取って見せるのだが、
テンポ良くスピード感に満ちている。

観る前は「PG12」の理由が判らなかったのだが、
成る程、この会話は頗るお下品だ。
しかし、実際のアメリカの中流以下の層では、
これが実際ではないのか。

多分、現地では、我々が全然反応しない箇所でも
爆笑が起きているのだろう。
その意味で、サスペンスがまぶされた、
かなり良くできた喜劇映画の範疇になる。

大学を卒業したと言っても、
『ニック』や『チェット』の生活は
かなり自堕落だし、銀行強盗を命じる
『ドウェイン』や『トラヴィス』にしても同様。
ここいら辺の力が「OWS」に
向いたりするんだろうか。


中途で言及される様々な映画のタイトル及び
そこからの引用(画面も含めて)は、
ベースがビデオであるにしろ、オタクゴコロを妙に
擽ってくれる。

また、その流れで、主演の『ジェシー・アイゼンバーグ』の前作に
引っ掛けた会話もあり、これもニヤリとさせられる。


しかし邦題が決定的に良くないなぁ。
何とかならんかったのか?
ちなみに原題の〔30 Minutes or Less〕は、
注文から30分以内に配達されなければ、
ピザが無料になると言う御馴染みのキャッチ。

勿論『ニック』が付けられた爆弾チョッキの
時限をも示唆する二重の意味になっている。