RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

TWS-Emerging 131/132/133/134@トーキョーワンダーサイト本郷 2010年1月24日(日)

イメージ 1
女性作家四人による展示会。
『柴田英里』『鎌田あや』『草刈ミカ』『高木理枝子』
各人の個性が迸って、今年度の”Emerging”で最も素晴しい内容となった。

131/柴田英里 「The Graceful Monsters(アイドル)」
セラミック製の少女像。
多少小型ではあるものの、肉感的なアイドルを体現している。
が、片腕は失われ、顔の天地が逆になっている。衝撃的な造形。
ソロ・デュオ・カルテット、と、夫々が共通のポーズを決め、
煌びやかなコスチュームに覆われているが、
あるものは(操り人形のように)天井から吊り下げられ、
あるものは壁に繋がれ、自立性は失われている。
危うい世界の中での壊れそうな、でも、一端で強さも感じさせる不思議な形体。

133/ 草刈ミカ「凹凸絵画」
画面いっぱいに絞り出されたアクリル絵の具は、あるものは織物のように
直線で組み合わされ、あるものはケーキのトッピングの様に絞り金具の形をしている。
キャンバスの上を縦横に走る線は、奔放に見えて繊細に計算されて折り重なっている。
絵の具自体の色に加え、その上にも彩色され、独特の世界が展開されている。
大胆に、太い線で描かれた少女達は{マヤの壁画}の様。
本展のイチオシ作品。

134/ 高木理枝子「ほんのり、いたい」
苺・クリーム・パラソル・シャンプーハット、しかも赤っぽいピンクと云えば、
可愛い~いモノ(海月もあって、これは、癒されるモノ、かな)。
しかし、此処では、組み合わされたそれらが、何と無くおどろおどろしく、
禍々しいものとして存在している。
単体では思わず食べたり、触れたりしたくなるものなのに(あ、海月は別ね。鑑賞だけに止めたい)、
どうして、こんなに変容してしまうんだろう。
尚、日時によっては、作家本人が制作しているのも見ることが可能です。