RollingStoneGathersNoMoss健啖部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、健啖部の活動報告。文化活動履歴の「文化部」にも是非お立ち寄り下さい

コージコルディアーレ(Ristorante KOUJI cordiale)@青物横丁:イタリアン

正直自分も、「アド街」で紹介されるまでは
近隣にこんな良店が在るなんて知らなかった。

それから暫くは予約の取りにくい状況が続き、
さすがに落ち着いただろうと、
訪問前日の予約があっさりと通ったので
少々なめていたところ、
19時の訪店時には半分ほどの空きがあったものの
その後はするすると来客が続き
程無く満員に。

厨房三人、ホール三人のスタッフは独楽鼠の様に
立ち働いている。

なので最初のうちは余裕がなさそうに
ちょっとぴりぴり感が伝わって来たけど
暫くすれば落ち着いたムードに。
こ~ゆ~空気って、客にも伝染するからね。


しかし、驚くべきは、その客層。
この様な店の伝として、女子が多いのは当然だけど、
中には家族で、しかもTシャツ姿で
ラフにテーブルに向かっている人多数。

近隣の人達に愛されている雰囲気が
ひたひたと伝わって来る。


おっと、周囲の観察はこれくらいにして
自分達が食べるものを決めないと。

混雑状況を勘案すると、
最初に食べるものを全て伝えておいた方が良さそう。


ハートランド》の生ビールで喉を潤し、
黒板に書かれているおススメを見つつオーダーを決めて行く。


先ずはオリーブオイルと共に
二種のパンがサーブされる。

イメージ 1


バゲットよりもフォカチャタイプの方が好きな味。
オリーブの香りが優れて良い、特に皮の部分ね。


※以下、料理は全て正式名称ではありません。
あくまでも記憶で書いているので。


イメージ 2


イメージ 3


《鯵とオレンジのサラダ仕立て》

鯵を柑橘類の、しかもオレンジで食べさせるのは斬新と思える。
葉類と共に、焼き目の付いたパプリカやセロリも入り
香ばしく良い味を出している。

オレンジの酸味は爽やか、そして軽やか。

ただ肝心の鯵が・・・・、部位により
脂の乗りにかなりの差が有る、そして若干の
生臭みも伴う。

やはり光モノについては、それを食べるに
日本の技術がピカイチと思った、例えば〆るとか。


イメージ 4


イメージ 5



身の厚い穴子が熱々、ほくほくなのは勿論だけど、
衣が美味しい。

サクサクとして、余分に油を吸わず、かりっと揚がっている。
衣自体に自然な旨味がある。デュラムセモリナ粉を使ってる?

これにトマトベースの酸味のあるソースが
どうにもこうにもぴったり合う。

トマト自身にもしっかり火が通り、
甘味が増している。

絶品だ。


イメージ 6


イメージ 7


《仏産フォアグラの炭火焼 フレッシュマンゴーサラダ仕立て》

当店のスペシャリテ
の位置付け、らしい。

確かに炭火で焼いたフォアグラは初めて。
加えてマンゴーも上品な甘みで、こんなのは初めて~かも。

動物系に甘みを合わせるのも、ある意味西洋的な王道。

しかし、それを合わせて食べて時に斬新な驚きや感動は無い。
ある意味、想定範囲内の美味しさ。


イメージ 8


イメージ 9


ポルチーニ茸のタリアッテレ》

この時期、どの店の前を通っても
「入荷しました」の案内が出ている。

西洋の季節感ではあるものの、
やはり味わっておきたいよね。

合わせるパスタソースはトマトベースで、
これが本日唯一の(こちら側の)失敗点。
同じ味が複数重なってしまった。

自家製と思われる、タリアッテレは
茹で加減といい口当たりといい噛み応えといい、頗る良好。

ポルチーニもきゅっと噛めば
旨味が滲みだして来る。


イメージ 10


イメージ 11


《骨付き仔羊》

仔羊は予め燻製にされ、
そのせいか肉質がきゅっと締まり旨味が増している。

勿論、薫香は仄か、そして身は硬くならない程度。

すっと通ったナイフで切り分け、待つ間ももどかしく
口の中に放り込む。

こりゃ~美味いや。脂も適度に落ち、軟らかさ共々
老成していない肉質を存分に味わえる。

添えられてソースがまた良い。微かに 和 を感じたりする。

付け合せの野菜もたっぷり。季節感のあるモノは
自然な甘みがあるし。


ぼちぼちお腹もくちくなってきたので、
デザート行ってみる。

イメージ 12


《ミントのババロアとチョコレートのアイス》

二つ合わせるとチョコミントです、と
店の人は冗談めかして言ってたけど、
まさに言い得て妙。
その通りです。


イメージ 13


《クレマ カタラーナ》

これが、これが、も~、激しく美味しい。
表面はパリパリのカラメル、ぱりんと割ってスプーンを通せばおや、
中心に行くに連れ抵抗感が増す。

ぐっと力を入れ掬い上げ、はむ と頬張る。
お~、中はアイスだ。そして濃厚なクリームの旨味だ。

確かな甘さで、舌が蕩けてしまいそうだ。

カロリーを気にしなくても良いお年頃なら
お代わりしたいたかもしれん。


飲み物は中途から
《Oltrepo` Pavese Riesling Frizzante “Le Zolle” 2013 (DOC)》のボトルを。
これが5,000円で市価の倍ちょっとか。

お代は合計2万円だが、ある意味納得。


評価はトラットリア(≒ビストロ)基準の☆五点満点で☆☆☆☆。


【青物横丁】から【平野屋】の前を通り
バス通りをゆるゆる降りて行けば直ぐの
立地も至便。

店内も広く人の往来には
かなり余裕がある。